性行為未経験女性の婦人科受診記

【ご注意】
題名の通り、性行為未経験の女性であるわたしが婦人科を受診した感想を書いています。なにをされるかわからないので怖いというヤングレディーや、わたしのような高齢処女である女性のためにこの記事を公開します。

婦人科こわい

女性にとって婦人科は、そんなに気軽に行けるところではないとおもいます。平気な方もいるかもしれませんが、50代の知り合いは、経産婦だけど内診は嫌だと言っていました。わたしのような後期高齢処女にとってはなおさらです。

 わたしが初めて婦人科を受診したのは20代の頃でした。病院に行く前にはかなり悩み、一体なにをされるのか知りたくて、ネットで検索して調べました。本当は実際に受診した人の感想を知りたかったのですが、当時はそんなに具体的なものがありませんでした。

あれからずいぶん経ちましたが、ここに自分の正直な感想を残しておくことにしました。当時のわたしのように、いま不安で困っている方のお役に立てればうれしいです。

受診する前の下調べ(戦の準備)

26歳頃、生理痛がつらいので婦人科を受診してみることにしました。性行為の経験がないわたしにはかなり勇気のいることでした。
だってその…身体の中に、なんらかの器具を入れられるんですよね。いや、入りませんよ。入れたことないし、入れるところじゃないし…(本来の役目はともかくわたしにとってはそういう感覚です)。

銭湯以外の場所で裸になったことはないし、赤子の頃以降局部を他人に見られたこともありません。なんなら自分でさえよく見たことがないのです(この点についてはまた今度書きます)。
医師とはいえ、初めて会う人の前で両足を開くなんて嫌すぎるし怖すぎます。それでも、毎月寝こむほど具合が悪くなる生理痛をなんとかしたいので、まずは婦人科の診察についてネットで調べてみることにしました。

病院のウェブサイトなどによると、性行為の経験がない患者の場合は直腸つまり肛門から器具を挿入して診察するのだそうです。入らないところに無理やりねじこむわけではないと知り、ちょっと安心しました。おしりならいつもお通じがある部分なので、出すものよりも細い器具なら入れても大丈夫に違いありません(生々しい話ですみません)。

また、診察の時に下半身の服と下着を脱ぐので、スカートをはいていくと脱ぎ着がしやすいとのことでした。さいわい女性の医師がいる病院を見つけたので、そこに行ってみることにしました。同性の方が診察し、話を聞いてくれるというだけでずいぶん気が楽になりました。

とにかく男性の前で足を開くことへの恐怖が強く、嫌でした。医師が患者を診察するだけだとわかってはいても割り切れるものではありません。わたしの心の問題です。そしてその抵抗感は、のちに起きたある事件によってさらに強いものとなりました。その話もまた後日書きます。

いざ出陣

病院で受付をすると問診票を渡されました。その中には、異性と付き合った経験があるかという質問がありました。もちろん「いいえ」に丸をつけます。

婦人科は待ち時間の長い場合が多いようです。特にこの病院では女性の医師であることへの安心感もあるのか、待合室ではたくさんの患者が雑誌を読んだりしながら静かに座っていました。しばらく待ったあと、いよいよ名前を呼ばれ診察室に入りました。問診票を見た医師に、恋人の有無、その次に性行為の経験があるかどうかを聞かれました。いいえと答えました。それから身体の症状に関して尋ねられました。

そして隣の内診室に移動します。中に入ると大きな椅子がありました。どこかのサイトに載っていた写真と同じで、足を開いて乗せる台がついていました。天井からは腰から下を隠すカーテンが下がっています。

諸行無常

内診室に入ってきた医師に下半身の衣類を脱ぐように言われ、おずおずと腰に手をかけました。お風呂でもない普通の部屋でパンツを脱ぐという違和感がすごかったです。おしりが妙にスースーします。上半身はちゃんと服を着ているというのが違和感をさらにあおります。くまのプーさん状態です。プーさんはくまなのでかわいらしいですが、人間が下半身丸出しなのは滑稽極まりない姿です。しかも靴下は履いたままです。いっそ全裸の方がまだましな気がします。

恥をしのんで診察台にあがります。傾いた座椅子に寝転がるように座ります。片足ずつ乗せている台は、入れられたスイッチに従い扇のようにひろがり両足を全開にさせます。なんということでしょう。今まで生きてきたなかで、こんな姿勢を取ったことは一度もありません。性行為を日常とする世の中の人々は、常に相手の前でこんな姿勢をしているのか…そんなバカな…。

医師の視点を想像するとなおいたたまれないものがあります。しかし彼女はこれが仕事なのです。毎日何人もの局部を見ているわけで、わたしはその一例にすぎず、従ってこんなのは取るに足らないことであり、すべては流れ移り変わり…と、足を閉じたくなるのを我慢しつつ諸行無常を噛みしめます。

しかし強制的にこんな姿勢を取らされると、次第にまな板の上の鯉のような気分になります。身体の中でもっとも秘すべき部分が外界にさらされ、人様の視線を浴びているのです。もう観念するしかありません。あとは内診あるのみ。来るなら来い。下半身を隠すカーテンがありますが、閉められたかどうか記憶がありません。患者がなにをされているか不安に感じないよう、あえてカーテンを閉めない病院もあるようです。

ついにこの時が来た

いよいよ初めての内診です。手袋をつけた医師がわたしに声をかけ、足の真ん中に手を伸ばします。怖い。子宮の様子を見るための棒状の器具が、肛門からゆっくりと入れられます。潤滑剤が塗られているようでぬるぬるします。座薬と同じ感じで痛みはありませんが、薬のように小さいものではないので、異物感が強かったです。お腹に力を入れると比較的楽に受け入れられるような気がしました 。

器具はちらっと見えただけでしたが、わたしの感覚では指の太さぐらいの棒でした。そして足の近くに置かれたディスプレイに、子宮の様子が白黒で映し出されました。妊婦さんのエコー検診のような感じです。その画面を見ながら医師の説明がありました。頭の片隅で「おしりに棒を入れられながら人と会話をしているこの状況は一体…」となぜか冷静に考えてしまいました。内診が終わると潤滑剤を拭かれ、衣服を着ます。下半身裸から解放されて本当に安心しました。

後でまた診察室へ行き、診断を受けました。さいわい病気は見つかりませんでした。帰宅してからも体内の異物感はしばらく残りましたが、大きな試練を乗り越えられたのでさわやかな気分でした。

まとめ

・病院によっては予約が必要な場合もあるので、事前にウェブサイトなどで確認した方がよいでしょう。
・スカートをはいていくのがおすすめです。パンツよりも早く着替えて帰れます。
・恥ずかしいとはおもいますが、数分だけの我慢です。少し大きい座薬みたいな感じなのでまったく痛くありません。気になる症状があれば婦人科に行ってみましょう。健闘を祈ります。大丈夫ですよ!(•ᴗ•)

以上です。こちらの記事に続きます。まさかの「処女であることを(今回とは別の)医師にからかわれた話」です。世の中にはいろんな人がいますね。