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先人が築き上げた技術を超える挑戦 : 製品開発グループ インタビュー

 こんにちは。ティッセンクルップ・ニューセラです!
今回は、岡山の拠点で電解槽の研究開発をしている、製品開発グループの川西さんにお話しを伺いました!


どのようにティッセンクルップ・ニューセラを知ったのですか?

川西:私は新卒でこの会社に入りました。私は岡山出身で、この会社は小学校の学区内だったのですが、会社の敷地内にあるテニスコート(パートナーである、デノラ社の設備)で近所では知名度があったのです(笑)。私自身がテニスをするのでいつも目にはついていましたが、何をやっている会社なのかは全く知らない状態でした。
 
ちなみに大学では、生体材料を研究していました。具体的にはインプラント材料の研究で骨や歯の代替として使うチタンを、どうやったらうまく体内の骨と適合できるか、接着できるかを研究していました。

今の仕事内容と全く違う専攻なのですね

川西:電解をやりたいと思っていた訳ではないのですが、大学で学んだ生体材料分野で仕事するのは違うかなと感じていて、モノづくりをやりたいと思うようになったのです。
 
当時大企業は、自分の仕事のエリアが決まっているイメージを持っていて、中小の方がいろいろ経験させてもらえると思っていました。また当社は、食塩電解槽では世界No.1シェアというのがすごいなと思い、分野的に未知の世界ですが、興味が出てやってみたいと思いました。

電解の経験がなくても会社に入ることはできますか?

川西:電解技術に関わっている人は多くないので、専門の方を引っ張ってくるのはかなり難しいのです。

そのため、論理的思考やコミュニケーション能力、学ぶ姿勢などがしっかりしていれば、専門分野が違っても後は会社に入ってから勉強していけばOKという雰囲気ですね。

電解槽の研究開発はどんな仕事?

川西:基本的には電解槽の性能や安定性、お客様の使いやすさ改善に取り組んでいます。構想・設計からスタートし、まずはラボスケールで実験・検証していく流れになります。実験後すぐにお客様に納める訳ではありません。

小規模のラボスケールから始まり、徐々にスケールアップして、最終的にパイロットと呼ばれる商業サイズの電解槽でテストをします。

設計の際には、量産に適用できる構造やコスト面を考慮しながら進めていく必要があります。

入社して感じたギャップは?

川西:私の入社当時、当社は三井物産の子会社でした。それから途中でティッセンクルップグループになって、レポートなども含め英語でコミュニケーションをとる機会が急に増えたのは大変でした。

もともと海外のお客様が多いので、ある程度英語を使うことは覚悟していました。入社した当時はみんなそこそこの英語レベルでしたし、お客様も技術屋ですからある程度ボディーランゲージや、絵を描いたりして何とかなっていたところもあったのです。

でも当社が外資系企業になり、いきなり英語のコミュニケーションが増えたのは大変でしたね。特に難しい話題を英語で話すのは難しいです。

 ニューセラの良いところは?

川西:やりたいことをやらせてくれると思います。製品開発グループは、基本的に「こういう目的があって、こういうことをやりたい」と手を挙げれば、ダメだと言う人は多分いないです。明らかにダメそうなことや、危険がない限りは、意見が通ります。

あと、上司とその部下との距離感は、会社の規模感が小さいため近いと思います。岡山は人数が少ないからなんでも話し合える。風通しはとても良いです。

研究開発で大変だと感じる事はありますか?

川西:研究開発は、改良・改善することを常に考えないといけません。先人たちが築き上げてきた技術を超えるものをつくらなければならない。すんなり解決できないところもあるので、そこに難しさを感じます。逆にそれが解決できた時は一番喜びが大きいですし、達成感がありますね。
 
電解槽は、小型から大型とサイズを変えて試験・評価をしながら商業化を進めていきます。そして実際に商業化する前に、お客様のところで運転して評価してもらいます。そこで量産化して問題ないかを確認するのですが、問題が起きたら、色々な段階を踏んで解決していかなくてはいけません。
 
また、当社はファブレスの会社なので、設計したものを様々な会社の協力のもと製品にしていきます。それは初期の試験・評価の段階からです。自社で全てを調整できない点に難しさを感じることもありますが、一緒に良い製品を作り上げていくことも面白いですね。

今後の目標を教えてください

川西:次世代の電解槽の開発です。より良い技術を開発して、お客様に喜んでもらいたいです。お客様がストレスなく運転できて、よりティッセンクルップ・ニューセラのファンになってもらえるような電解槽を提供していきたいと思っています。

 最後まで読んでいただきありがとうございました!

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