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「好きなものを極めれば広めることができる」―NZワインとともに可能性を広げる卒業生

 今回から「輝く名大アラムナイ」と題して、社会で活躍する名古屋大学の卒業生へのインタビュー記事を掲載していきたいと思います。

 第1回目は文学部をご卒業(1998)で、現在ラジオの放送作家をしながら名古屋でワインバー「ボクモ」を経営されている岩須直紀さんにお話を伺いました。

ボクモにお邪魔させていただきました!

マスコミに憧れて放送文化研究会(SBF)へ

 元々マスコミ業界に憧れがあったという岩須さん。他学部の友達に誘われて、放送文化研究会(以下、SBF)へ入部を決意。SBFでは、アナウンス研究会・技術研究会・プロデュース研究会の3つのグループに分かれて活動しており、岩須さんはプロデュース部門に所属をしていたそうです。
 特に印象に残っているのは、今はなき名古屋駅の「テルミナ広場」でSBFが代々開催していた通行人向けのイベント。月に一度、テレビのバラエティ番組のような企画を考えて実施していたそうです。

テルミナ広場でのイベントの様子
SBFの部室での一枚。学生会館の中にあります。

ラジオ業界へ進出

 SBFでの活動に精を出していた岩須さん。そこへ、先輩からラジオ局でのアルバイトを紹介されます。元々マスコミ業界に関心のあった岩須さんは、この話を受けて大学2年生からアルバイトとして、ZIP-FMのADを任されることに。その後、「制作の現場に携わっていたい」という思いもあり、就職活動はせず、卒業後そのままラジオ局で働き、24歳からZIP-FMのディレクターに。「当時ラジオはとても人気があり、街を動かしている感じがあった」と当時の思い出を生き生きと語ってくださいました。みなさんも良く知っているような著名人の方々とはお仕事で繋がりができ、今もお付き合いが続いているそうです!

トークライブハウスへの関心から飲食の道へ

 憧れでもあったラジオ局で働いていた岩須さんですが、30歳を過ぎたあたりからやりたいことをやり切ってしまったように感じ始めたそう。そこで、元々人の話を聞くことが好きだった岩須さんは、トークライブハウス(お笑いやアイドルから政治まで、様々なジャンルの人の話を聞くことができるような場所。)を名古屋に開きたい!と思い立ちます。しかし、東京でトークライブハウスを作った方の本を読んだり関係者に話を伺ったりしたところ、トークライブハウスそのものではなく飲食をメインに経営した方が良いのではないかと考え、イベントもできる飲食店を経営することを決意します。東京の飲食店で修業をする傍ら、トークライブハウスへ通い、週末は名古屋のラジオ局で番組を継続する多忙な生活が始まりました。

ワインバー「ボクモ」オープンとNZワインとの出会い

 お店で修業する傍ら、飲食店経営の本を100冊以上読み、準備を進めていった岩須さん。準備期間1.5年ほどで現在のお店「ボクモ」を立ち上げ、3年後にはワインソムリエの資格を取得されました。その間にたまたま、ニュージーランドにお住いの従兄弟からワインを送ってもらったところ、ものすごく美味しくて感動!これがニュージーランドワイン(以下、NZワイン)との出会いでした。

このおしゃれな看板のところから地下に降ります
「ボクモ」店内の様子。とてもおしゃれな空間!

日本では知る人ぞ知る、NZワインですがアメリカやイギリスでは30年ほど前から人気に。既に完成されたヨーロッパの技法を活用し、新しい設備で生産されており、また生産者も醸造の専門家ばかり。元々ワイン業がさかんなヨーロッパに「追いつきたい!」という思いで生産を続ける姿に、岩須さんはご自身の、元々飲食業をされている方々に「追いつきたい!」という姿を重ねるようになり、どんどんNZワインの魅力にはまっていきました。

名古屋大学×トークライブ

もちろん、飲食店を立ち上げるきっかけとなったトークライブのイベントも不定期に開催しています。不思議なご縁で、これまでに名古屋大学の教員や大学院生もスピーカーとしてお迎えいただき、研究についてのトークライブイベントも複数回開催されたのだとか!また、お店があいちサイエンスフェスティバルの会場の一つになっている等、「ボクモ」を通して名古屋大学との繋がりを広げていただいています。今回、インタビューに至ったのもDevelopment Office(DO室)のSNSにコメントをくださったことがきっかけでした。

好きなものを極めて広めていく

去年からNZワインの専門店(オンライン)を開設、今年店舗もリニューアルオープンさせるなど、岩須さんのNZワインへの情熱は留まるところを知りません。今後はNZ企業と協力してワインの輸入にも挑戦されたいとのこと。大好きなNZワインを広めていく、岩須様の今後のご活躍を楽しみにしています!