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臨床から研究へードイツ留学を経て医学を極める卒業生
「輝く名大アラムナイ」第3回目は、医学部・医学系研究科(医学)をご卒業(2019)で医師として中村日赤病院で勤務されている、伊藤理樹さんにお話を伺いました。
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高校生で始めたエレキベースで軽音部へ
現在は医師として患者さんと向き合う毎日を過ごしている伊藤さん。学生時代には、医学部の軽音部に所属し、エレキベースを担当されていたそうです。「軽音の場合だと、引退とかあまりそういう縛りがなくて出たいときにライブに出て、出たくないときは出ないという自由な感じでした」とのこと。演奏していたジャンルを聞くと「ディープ・パープルやボン・ジョヴィなどを演奏していました」とのことです。軽音部では、ライブごとにバンドを作っており、部室棟や鶴舞のDAYTRIPさん、鶴舞公園での野外ライブなどを開催。毎年6月上旬に行われる名大祭にも参加されていたのだとか。伊藤さんによると、「1年生・2年生の時は比較的自由時間があった」とのことで、こうした活動にも積極的に参加されていたようです。現在ではあまり演奏する機会はなくなってしまったそうですが、時間のある時には音楽を聞いたり、映画を見たりと余暇を楽しんでいるとのことでした。
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医学部海外臨床実習海外派遣留学プログラムへの参加
軽音部での活動に、勉強にと様々な場所で活動されていた伊藤さん。在学中の一番の思い出をお伺いしたところ、「ドイツ留学」とのご回答が。医学部では、「臨床実習海外派遣プログラム」の選考を通過すると3ヶ月程度海外の病院で実習する制度があります。伊藤さんは見事合格され、春~夏にかけてドイツのフライブルク大学に留学。現地の病院で脳神経外科や麻酔科、放射線科などを回り、実習をされたのだそうです。
他にも留学先候補がある中、ドイツを選ばれたのは「元々西洋絵画が好きで、ドイツは世界史の舞台にもなっていることが多くて興味があって」とのこと。留学期間はとても気候がよく、フランスやスイスも近かったため、オフの日には観光をしたり美術館を楽しんだりと実習以外にも滞在を楽しむことができたんだそう。
伊藤さんの留学体験談が医学部のHPにも掲載されているのでぜひこちらもご覧ください!
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神経内科医としての日々
現在は、中村日赤病院で神経内科医として勤務されていますが、名古屋大学に入学されたときは、どの分野に進もうか特に考えていなかったそうです。在学中に受講した「神経解剖学」という科目が面白く、神経内科を目指すことにされたのだそう。患者さんの診察をしながら、「どこのシステムに異常があるのか、パズルをはめるように考えながらやっていく」ところに面白さを感じていると教えてくださいました。平日の夜や土日にシフトで電話待機をしたり、夜中に患者さんを診ることもあり、若手の間は特に体力勝負な面もあるようですが、とてもやりがいを持って勤務されている様子がうかがえました。
伊藤さんの勤務されいている大学は、名古屋大学の卒業生が多く勤務されていて、中高大ずっと同じという方も多いのだとか。医師として勤務されている現在も、名古屋大学での学び、特にドイツ留学の経験が生かされているとお話してくださいました。
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臨床医から研究の道へ
現在は勤務先の病院で奮闘されていますが、将来的には大学に戻って研究の道に進まれたいというご希望もあるそう。目の前の臨床はもちろん、内科専門医や専門医としての試験など毎日勉強の日々かと思いますが、名古屋大学や留学先で学ばれたことを生かして活躍されている様子がうかがえました。
今後も医師として、ゆくゆくは研究者としてのキャリアを着々と進んでいく伊藤さんに期待大です!