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YOASOBI爆誕祭2022に寄せて|4年目、ついに真のYOASOBIが始まる

2022年10月1日、3歳の誕生日を迎えるYOASOBI。それに先立って、9月29日には幾田りら氏の「スパークル」ミュージックビデオ(MV)が公開、そして翌30日にはAyase氏の「飽和 / シネマ」が配信リリースされるとともに、ソロボーカルとしてデビューすることが発表されました。

今回のnoteでは、#YOASOBI爆誕祭2022・#YOASOBI祝福に寄せて、「ついに始まる真のYOASOBI」というテーマで、これまで・これからを考察します。どうぞ最後までお付き合いください。

9月29日; 幾田りら氏のこれまで・これから

幾田りら氏の「スパークル」MV、みなさまご覧になりましたか??? まだの方はぜひぜひ。

初見なのになぜか懐かしい……と感じてしまうこのMV。

アスペクト比が16:9じゃなくて4:3なのがよい。ものすごくよい。映像全体を通してセピアっぽい落ち着いた色調と、あたたかいオレンジのりら氏がとてもとても似合っています。

音楽自体に、その人自身の境遇を持ち込みすぎるのはあまり好きではない(というか場合によっては失礼になるかもという不安がある)のですが、あえてりら氏(ないしikura氏)と照らし合わせてみると、大きなスーツケースを抱えて空に飛び立っていく登場人物は、紛れもなく幾田りら氏本人なのではないか、そう思わずにはいられないのです。

YOASOBI発足前から長くソロ活動をされていたので、理論上は(?)ずっと同じ「ソロとしてのりら氏」がいて、同じソロとしてのりら氏が「ヒカリ」、「Answer」、「ロマンスの約束」、そして「スパークル」を世に出されているわけですけれども。

でもやっぱり、このタイミングで「スパークル」MVが公開されたことと、このMVでのストーリーを考えると、ここで一区切りとして、また新たな幾田りらを始めるんだという、一種の決意のようなものが見え隠れしていると思うんですよね。

「スパークル」、ABEMAさんの恋愛リアリティ番組「今日、好きになりました。蜜柑編」の主題歌にもなっていて、この番組も拝見していたんですが、(それも、The 青春的な恋ならではの儚さという、きわめて繊細な部分がきれいに描かれている曲だなあと感じていました。だからこそ番組にもよく合っていたのだと思うのです。その上で今回のMVを見てみると、儚さだけではなくて、それを乗り越えていく力強さも表現されていたのかなあと。MVでりら氏が魅せる表情も、ストーリーも、映像全体の色彩も、……すべてが儚いのに、やはり次の世界にひとりで立ち向かっていくという確固たる強さがあって。

まあとりあえずお客さん、もっかい観ておきますか。


9月30日; Ayase氏のこれまで・これから

そして昨日、Ayase氏がソロボーカルデビューを発表、初のシングルとして「飽和 / シネマ」を配信リリースされました。こちらもまだお聴きになっていない方はどうぞ。

新曲「飽和」は、儚く、そして力強い恋愛を歌った1曲。……あれこの言葉、どっかで聞きましたね……。しかしその儚さの表現方法は、りら氏のそれとはまったく別。わずか3分の曲に、これでもかというほど分厚い歌詞が凝縮されています。歌詞そのものについては、歌詞考察班にお任せすることにします(「夜駆けるメノウ」との関係性など、かなり面白いことになっています)。

にしても、聴き終えると必ず胸がキュッと締め付けられる感じ。
1曲目なはずなのに、なぜか集大成のような、絶対的信頼のある落ち着き感。
儚く、やさしく語りかけてくる歌声と、やはりあくまで前へ前へと進むリズム感。
Ayase氏らしくて、今までのAyase氏とはちょっとちがう、そんな新しい曲のように思います。

さて、ここで述べておきたいのはこの曲、そしてAyase氏のソロボーカルデビューがYOASOBI全体にもたらす影響です。端的にいえば、これでついに真のYOASOBIがスタートするのだ、ということ。

YOASOBIはそもそも、ソロ活動をするAyase氏・幾田りら氏を「昼の顔」として、それとは対照的に、「夜の顔」としておふたりがユニットとして活動する、そんなコンセプトでした。その趣旨どおり、YOASOBIプロジェクトがスタートしても、楽曲が爆発的に売れようとも、Ayase・幾田りら両氏のソロとしての活動(ボカロP、シンガーソングライター)は途絶えることがありませんでした。今回シングルに入っている「シネマ」も、前述の「スパークル」も、そんなソロ活動から生まれた曲たち。

一方で、Ayase氏はボーカリストとして活動するという長年の夢を叶えきれずにいた(Creepy Nutsさんとの「ばかまじめ」企画など、歌われる機会は少なくなかったけれども、本格的なソロ活動には至っていなかった)。その夢を、YOASOBI結成記念日=10月1日の前日に達成する。これが意味すること、もうおわかりでしょうか。

そう、この3年間のYOASOBIに区切りをつけて、次のYOASOBI、真の「夜の顔」としてのYOASOBIをスタートさせるのだということではないでしょうか。今までのコンポーザーAyase × ボーカルikuraというYOASOBIから、明確にソロ・アーティストとしてのAyase × 幾田りら(の夜の姿)というユニットYOASOBIが完成するのでしょう。

まあまあお客さん、もっかいこれも聴いておきましょう。


10月1日; YOASOBIのこれまで・これから

そんな新生YOASOBIの記念すべき1曲目が、「祝福」。いや祝福したいのはこっちの方なんですって。本日0時に配信リリースされております。

10月1日は毎年、YOASOBI結成記念日として盛大に祝われている一方で、実はこの3年間、この日に新曲が配信リリースされることはなかったんですよね。その意味でもやはり、今日リリースされる「祝福」は今までとは一線を画しているのではないかと。すなわち、新たなYOASOBIの第一歩としての意義があるのではないかと、邪推しているわけです。

初の海外ライブ(インドネシア・ジャカルタにて、今年12月)に、初の全国アリーナツアー(来年4月~6月)。これらが9月中旬に相次いで発表されたときは正直、「オイオイ急にすげえなあァ、、、(語彙力)」という感じだったのですが。裏でこういう新たなスタートがあったのだと知れば、納得できます。完成したYOASOBIとして、飛び立つ準備ができたわけですからね!



YOASOBI3周年、誠におめでとうございます。
そして4年目も、恐れず新しいチャレンジに挑み続けるYOASOBIを、これからも楽しみにしております。

祝福!

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