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ワインのお話(Vol.4)

皆さんこんにちは、若者に色々役に立つ情報をたまに呟いているおじさんです。

恐らく僕が1番種類を多く経験したのがスパークリングワインだと思います。食前酒として最初に飲むワインの為、今日はワインと料理を楽しもうと考えたら確実に飲みますし、ワインの特性や料理とのペアリングによっては、そのままスパークリングだけで完結してしまうこともある為、必然的に経験する本数が増えるのだと思います。

そんな数あるスパークリングの中でも、ボトル形状が素敵で、味わいも華やか、そしてエレガントな泡と、綺麗なロゼの色、しっかりコクのあるチェリーやラズベリーを思わせる味と香り。ニコラフィアット パルムドール キュベ ブリュット ロゼ 2006に初めて出会ったのは、アップグレードして乗ったANAのファーストクラスでした。期間限定で出されたこのワインは、乗っていたファーストクラスの雰囲気もあって、非常に印象的でした。しかもボトルがとても綺麗で特徴がある為、ワインを探す時も、「あのボトルがボコボコしていて、すごく華やかなロゼシャンパンってなんでしたっけ?」と聞けば、ワインに詳しい方なら直ぐに気がつくワインの一つかもしれません。僕もVivinoが無ければ、こんな感じでショップで探していたと思います。所で、シャンパーニュは通常NV(ノンヴィンテージ)と言って、単一の年のブドウだけを使って作らず、複数年のブドウジュースから造られる物が通常ですが、ミレジムと呼ばれるブドウが良かった年にだけ造られる、単一年度のブドウだけを使って作られたシャンパーニュには、ヴィンテージ表記があります。ですので、同じシャトーのワインならヴィンテージ入りのシャンパーニュの方が、クオリティが高い場合があります。(もちろん、NVのブレンドしたジュースによってミレジムを超える味が生まれることもありますが、通常はミレジムの方が質が高い場合が多いです)皆さんも機会があれば、飲み比べてみてください。

2本目のシャンパーニュは、当時よく出張でもプライベートでも行っていたシンガポールのチャンギ空港のシンガポールエアラインのファーストクラスラウンジに置いてあったワインです。パイパーエドシック レア ブリュット シャンパーニュ 2002このワインは、荘厳なデザインのボトルが印象的なワインで、シャンパーニュのスタンダード的な、柑橘系の香りと共に感じられるこんがり焼けたトーストや香ばしいナッツ類の香りが特徴的なワインです。シャンパーニュは一般的にブリュット(Brut)と呼ばれる辛口(ドライ)なワインでさえも、ドサージュと言って葡萄ジュース自体に補糖をして作るものが多いです。しかし、発酵過程で糖分はアルコールに変化し、完成したブリュットシャンパーニュには、あまり甘さを感じないものが多いです。このレアも甘さ控えめでラウンジで飛行機を待つ間にチーズやちょっとした軽食と共に飲むことでリラックスした気分を演出してくれる素晴らしいワインです。さすが、おもてなしのシンガポールエアラインのファーストクラスラウンジのワインでした。

さて、一本数万円の高級ワインも良いですが、1万円以下でも十分に感動できるシャンパーニュもありました。過去形なのは現在は昔は7000円程度で購入できた珠玉のシャンパーニュも値上がりで倍くらいの値段になってしまっていて、このnoteを書くためにネットで検索して値段を確認してびっくりしました。そのワインは、セロス パジョン ミレジム 2005です。現在だと手に入るのはミレジムの2012になってしまいますが、エチケットが特徴的で、金属で作られていて、まるでエンブレムのような存在感のあるボトルです。セロスの名前でピンときた人もいると思いますが、RM(レコルタンマニュピュラン、小規模自家栽培自家醸造のワイン)で有名なジャックセロスの甥であるジェロームセロスが作っているワインです。これは、当時通っていた銀座のワインバーで出会ったワインです。最近では割とあちこちで見ることができますが、ワインをグラス単位で購入できる自動販売機のようなシステム、ENOMATICという会社が有名みたいですが、プリペイドカードで飲みたい量のグラスワインを購入するシステムですが、このような感じのワインディスペンサーシステムを割と早い時期から導入していたお店でGOSSというお店でセロスパジョンに出会いました。このお店は隣のKAZANというシーフードレストランの系列で、ちょっと早く予約時間前に到着した時にお隣のGOSSで軽く一杯飲んでからレストランに行くという、ちょっぴり大人なデートに向いているのかなと思っているお店です。もちろん接待でも使えるお店です。GOSSは当時はハッピアワーを実施していて日替わりでいろんなスパークリングをグラスで飲むことができたので、スパークリング好きな僕としては頻繁に通っていました。また、高級ワインもグラスでテイスティングできるため、勉強のために色々なワインを飲ませていただきました。フランスの5大シャトーもグラスなら1万円以下で飲めるので、興味がある方はぜひ行ってみてください。割高ではありますが、一本ボトルを買うよりははるかに安い金額で、有名なワインを飲むことができます。セロスパジョンに話を戻すと、RMだけあって、とても丁寧に作られているワインだなと感じました。しっかりとそれでいて繊細な泡、青リンゴや様々な柑橘系アロマに、控えめに漂うシャンパーニュ特有のナッツ香、アフターに甘さを残さないブリュットな作りさすがセロスの一族です。

もう、色々なものが高くなってしまって、昔のように気軽に飲めなくなってきた今でも、ちゃんとクオリティと味を守っているリーズナブルなスパークリングを最後に紹介させていただきたいと思います。スペインのカヴァで、ロジャーグラートというワインです。ブラインドテイスティングでどちらがドンペリロゼかを当てるテストで五人中三人が間違えたワインとしても有名ですが、確かにこのロゼに関してはイチゴやフランボワーズを思い出させる香り、シャンパーニュに感じられるナッツやトーストのアロマも十分に感じられ、ドンペリロゼと間違える人は多いかもしれません。エチケットもドンペリにすごく似ているので何かドンペリを意識して作られているのかもしれませんね。多少値上がりしましたが、二千円台で購入できるこの質の高いカヴァは、やたらとモエとかヴーヴクリコとかをありがたがる飲食店にどうして置かないのか不思議でしょうがありません。まあ安くてコスパの高いワインというのはみんな知ってしまったら、販売価格をどうしようか悩むので、出しにくいのかもしれませんね。ホームパーティなどに高級なワインを持って行くのも格好良いですが、安価でも美味しく、そしてビハインドストーリー(ワインにまつわる面白い話)を持っているワインを持ってきてくれる人がいたら僕は尊敬してしまいます。

スパークリングワインは、安いものから高価なものまで数多くありますが、自分の好みの味とアロマを見つけて、それを安価に提供してくれるワインを探すのが一番面白いのではないかと思っています。もちろん高価なワインを飲んでいる高揚感はあると思いますが、友人とワイワイ値段に気兼ねすることなく飲めるワインが僕は一番美味しく感じます。

今回のサムネはAdobeのFireflyでAI生成した画像「On a beautiful moonlit night, in a desert oasis, pouring from a beautiful bottle into a clear champagne flute.」

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