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悲しみと色彩の美術ゲー「GRIS」クリア感想会【夫婦でゲーム談義】

アーティスティックな世界観が美しい2Dゲーム「GRIS」をクリアしたので、ゲーム好きなデザイナー&ライター夫婦で感想会をしました。


【ゲーム概要】
ジャンル:2Dアクションアドベンチャー(美術枠)
対応機種:PS5/4、Switch、XBoxX/S、Steam
開発:Nomada Studio
販売:Devolver Digital

【クリア状況】
総プレイ時間:3時間
トロフィー:8/18

ナツメ :このゲームを一言で言うと?
オットー:アートだね。美術です。自分で動かせるアートです。メタバース上の美術館を見てまわってる感じ
ナツメ :うん。ビジュアルの美しさ、音楽の美しさ、世界観の体験、全て「美術」って感じがした
オットー:そんな感じ
ナツメ :遊ぶというより、なんだろうな……各々が「GRISという世界」を歩んでいく中で感じて受け取ったものを、各々の心の中に大切にしまっていくゲームという印象だった。私動かしてないけどね

とにかく美しい世界

ナツメ :このゲームは、2Dアクションなの? アドベンチャーって書いてあった気もする。基本的な操作方法がジャンプとか左右移動だし、アクションなのかな
オットー:多分そう。ステージの途中で新しい能力が手に入って、それを使って進む感じだし
ナツメ :なるほど。ゲーム進めてて、印象的だった能力ってある?
オットー:そうだなー……かな
ナツメ :歌? どんな時に使うの?
オットー:花を咲かせたり、世界が色づいたりする。そうするとギミックが動く
ナツメ :なんかいいなあ、それ
オットー:このゲーム、自分自身が錘になったり、歌えるようになったり……自分自身の体が変化したり、能力が向上したりするんだよね
ナツメ :道具を手に入れるわけじゃないんだね。なんかそこも示唆的

錘になったところ。
画面中央からやや左の正方形が、主人公

ナツメ :トロコンはするつもりある? 大変そうなの?
オットー:トロコンは大変ではないと思うよ。実力が必要とか、そういうところもないし。でも、俺はクリアまで走って満足かな
ナツメ :満足したから、ここでおしまい?
オットー:うん。アートとしてというか、クリエイティブのインプットとしてやった感じだし
ナツメ :プレイ時間は3時間台なんだね。コンプ要素とかはあるの?
オットー:ある。「思い出」集めと……トロフィーの条件もそうかな。攻略サイト見ずに集めるなら、結構時間かかると思うよ。トロフィーも、まったくどこで取れるかわからないし
ナツメ :そうなの?
オットー:例えば、「否認」って書かれて、どこで何すればトロフィー取れるかわかる? 
ナツメ :想像もつかん。私自身でプレイしてないからかもしれないけど
オットー:そう、トロコンもねー。2週目やりやすいとか、そういうのはないのよ。
最初はトロコンやろうかなと思ったけど、しなくてもいいかなーと思った点はそこにもある
ナツメ :チャプター選択とかは?
オットー:あるよ。というか、クリアしたらチャプター分けされた。でもね、このゲームはアートなのよ
ナツメ :……?
オットー:歩くスピードは終始ゆったりめで、演出を見ながら世界を感じて歩くゲームなのよ。2周目とか関係なく。それに、演出の頻度が高いから、トロフィー取れるタイミングを過ぎちゃうと、チャプターの最初からやり直すとかあって
ナツメ :んー、なるほど。自分で全部探すのは、時間かかりそうね
オットー:すぐにトロフィー集めたい人は、攻略見ながらやるといいと思う
ナツメ :世界に浸りたい人は、攻略とか見ずにじっくり世界を旅しながら時間かけてやる感じかな!

色彩が美しい。ずっと世界を眺めていたい

ナツメ :ゲームの説明文によると、「Grisは人生での辛い体験によって、自分自身の世界に迷い込んでしまった1人の女の子です」とのことだけど
オットー:テーマ性を感じるよね。「INSIDE」もテーマ性感じるものだったけど、これもまさにそう。面白いなーと思ったし、世界観が好きよ
ナツメ :考察のしがいがありそうよね
オットー:考察しやすいというか、受け取るものはバラつかないと思うよ。最初、どん底まで落ちていって。どん底に落ちる感じとかはそのままだよね
ナツメ :うん。辛い体験をして、自分自身の世界に迷い込んだところなのかなーという
オットー:何をどれだけ感じられるかは、その人の感受性と知識とか、トロフィー名を見たかとかもあると思う
ナツメ :トロフィー名か
オットー:さっきも話してた「否認」とかだけど、他のトロフィーも「怒り」とか、「取り引き」とかで。死とか悲しみの5段階って言われてるものらしくて
ナツメ :「これ、大学のなんかの授業で聞いたことある気がするー」って私言ってた気がする
オットー:トロフィー名を見て、この5段階についての知識もあったら、そこに寄せた解釈ができるのかな。逆に何も見ず、知らないままやっていても、いろいろ考えながらプレイできるんじゃないかな。どちらがいい悪いではなく、どっちで楽しむのも良さそうだよね
ナツメ :うん、いろんな楽しみ方がありそう
オットー:ゲーム内でも、結構いろいろ演出や描写も多いし、考察したい人はバシッと導き出せそう。俺はビジュアル面で受け取ってたけど。あれは横で見てた方がいろいろ受け取れると思うよ
ナツメ :私がやったら、また受け取れるものが全然違うんだろうね

錘になる能力を手に入れたところ

オットー:いやー、あと音楽がすごく良かったね。世界とあってるというか、一体化してた
ナツメ :世界と一体化?
オットー:まず、バックグラウンドでかかる効果的な曲として。音もいい。旋律もいい。メロディもいい。すごくいい塩梅だよね。邪魔もしない。無にもならない。とても良かった
ナツメ :いい意味でBGMとして、ってことか
オットー:それから、強く風が吹いた時に、曲も合わせて盛り上がるとか。そういう演出と一体化してる部分も含めてアートだったのよ
ナツメ :そういう演出いいよね。これは実際にプレイして、自分で体感してもらうのが一番という部分かなあ

歌によって、世界が色づくところ。素晴らしかった

ナツメ :最後に一言言うと?
オットー:素晴らしかった。眼福でした

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