クラウドファンディング
このnoteでは、嘘偽りなく自分の心境を書こうと思っている。
なので、今回はいま私が一番葛藤している、もやついている、クラウドファンディングについて、正直な気持ちを記していきます。
本作は完全自主制作なので、スタッフが資金を出し合いつくる方式をとっている。しかし、当初予定していた額をはるかに超えている現状がある。
ラストのとあるシーンを撮るには、予算が足りない。そこで一案として現れたのが、クラウドファンディングだった。
しかし、なかなか踏み出せずにいた。この物語が私の昔の友人がモデルになっている、というのがその要因だった。
昔の友人を使ってお金を集めている。そんな気がして、動き出せない自分がいた。
その話を、カメラマンの渡邉さんに正直に話した。
「じゃ、やめときましょう」
渡邉さんは笑顔でそう言った。心が軽くなった。
しかし。それからしばらくして、やはり予算面の厳しさが見え始め、ついに意を決して、クラウドファンディングの下書き記事をつくった。
スタッフやキャストにも、承諾を得るため、その旨を通知した。
しかし、いま現在、まだもやついている。これを実行に移していいのか、まだ悩んでいる。
昔の友人に許可はとっていない。というか、この物語をつくったこと自体、彼女は知らないのだ。私が勝手に書いて、勝手に映画にしている。
彼女の人生の一部分を、私の自己都合で映画化して、それを映画化するために、資金を募ろうとしている。
とか、ぐちゃぐちゃと考えて、最近、あまり寝れない。
先日、渡邉さんと、2ndカメラマンの林さんと食事に行ったのだが、その時も、会話が全く入ってこなくて、そのことばっかり考えていた。
自分でもよくわからない。
(文・小池太郎)