離れない飢餓感について

6月29日 30まであと40日

昨日母が電話で「どうしてお姉ちゃんや妹ちゃんは、勉強とか頑張らないんだろうねえ」と言っていた。私は継続的に資格を取ったり、本を読んだりと知っているからこその言葉だろう。たしかに、勉強嫌いだった私が今どうしてこんなにも学びに走っているのか。姉と妹とのこの差はなんなのか。

なんでかねえという母に対して、即座に私はこう口にしていた。

「飢餓感がないよね」

東京で三人で暮らしていた私たち。数年前にそれぞれ、姉は結婚、妹は実家に帰り、私は一人暮らしを始めた。二人はきっとお金に苦労したことないだろう。私はめちゃくちゃ苦労した。

AD時代は手取り17万くらいだっただろうか。正確な数字は思い出せんけど多分それくらい。仮払い制度もなくて、ADの私たちがまずは自腹で備品購入を行っていた。どんどん減りゆくお給料。今月は生きていけるかな、来月は、次は。常に飢餓感が付きまとっていた。

お給料上げなきゃ。上げるためにはどうする?なにか手に職つけなきゃ。

ADを辞めてから、偶然にもIT部門に入社することになり、とりあえず基本情報技術者試験を受けた。会社からも取れば?って言われたからというのもあるけど、喜んで受けた。(3回落ちたけど)そこから毎年1つは資格を取ろうと目標にしている。

ビジネス本だって読む。読書習慣はAD時代、ダメダメな自分をいかに向上させるかと立ち寄った本屋でビジネス本を手に取ったのがきっかけだ。流行り廃りが速いITの情報だってキャッチアップしていかなきゃ、時代から取り残されないように、ニュースはビジネス寄りのものを、と意識し続けてもう5年ぐらいたったかな。

おかげで、もうぶっちゃけると年収は新卒の時より100万以上あがった。いやそれよりももっと多い。まあ始めが低すぎたってのもあるんだけど。

ただ、年収は上がっても、飢餓感はぬぐい切れない。走っていないと、また”アイツ”が背中に迫ってくる。もっと己の価値を磨かなくては。いろんなものを失った時、自分自身の力で這い上がれるような力を。

けどまあマイナスから始まったからこそ得たこの焦りは、私の糧にはなっているようです。まじで年収上がって良かった。ちょっとは裕福な暮らしができるはずなんだけど、もともと金銭感覚バカなところがあるから入ってくる分使っちゃうという。ご飯が充実してくれたおかげで太った。お酒がおいしくて幸せ。大好きな人のためにお金落とせるっていいね。いや私貯金しろ。

この経験があって良かったか…と聞かれたら何とも言えないし、飢餓感がなくとも努力する人はたくさんいるからなんとも言えないけど、まああれだ、姉も妹も、心が欠けたことがないんだろうな。現状維持でも生きていけるのも、またそれも幸せなはずだからね。

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