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鬱状態を救った上司の話

今年の3月のあたまに発達障害と分かって、およそ2ヶ月くらいはこの上なくメンタルが死んでいた。たぶん人生でベスト3に入るくらい。

比較するものではないけど、私より大変な人は山ほどいると思う。けど、ともかく3月から5月の頭まで、メンタルはひどかった。

発達障害と医師から診断を受けて、毎日のように自分を責めた。もともと自分を責め過ぎるきらいがあるけど、責める理由が判明して、仕事でミスをしたときの自分自身への攻撃と悲壮感はさらにひどくなった。

何でこんなこともできないの?何で私は発達障害なの?何で私なの?どうしてみんなはできるのに私はできないの?何でそんなにだめなの?といった具合だ。

とても苦しいのにそれがやめられない。発達障害だから仕方ないよね、次がんばろう、と肩の力を抜くこともその時はできなかった。そんなこと思ったってしゃーないじゃん、とも思えなかった。ちょうど慣れない仕事をしていたこともあり、輪をかけて失敗の頻度は増えた。その度に自分を責める。

自分を責める声はどんどん膨らんで、存在までを否定するようになった。私なんかいなきゃいいのに。存在が邪魔だと思った。誰の、何の役にも立ってない。生きていない方がいいとさえ思った。毎日苦しくて泣いた。

そんなある日。どんどん生気を失う私を見かねたのか、上司が話をしてくれた。今いる事業所では、上司と私で、二人で仕事をしている。つまり上司が代表で、私は唯一の従業員だ。今の事業所で働かしてもらって、1年とちょっとになる。日はまだ浅いものの、知り合ってからは長いので、直接的な業務以外でもいろんな話を聞いてくれる。私が発達障害ではないかと最初に言ってくれたのも、上司だ。また、上司はADHD日本代表と言っても過言ではないくらい、ADHDだった。まだ医師の判断を受けたわけではないらしいけど。

話が逸れた。そんな上司が話をしてくれた内容は、こんなことだった。

人間の価値はピラミッドでできている。1段目(1番下)は「生きている価値」2段目(真ん中)は「社会的価値」3段目(1番上)は「自己実現」。発達障害は1段目と2段目をごちゃごちゃにしがちにする。なつおちゃんはまだ、仕事で成果を出していないから、2段目は十分にはないかもしれない。けど、1段目はどんな人間でも持ってる。どんな人間でも、生きてるだけで価値があるんだよ。

生きてるだけで価値がある。その時はピンとこなかった。だって、何にも役に立ってないから。素直に「分からない」と伝えると、上司はさらに噛み砕いて話をしてくれた。

お母さんと赤ちゃんが道端で散歩してたらどう?その姿を見るだけで心が豊かになることがあるでしょ?なつおちゃんが毎日通勤している姿を誰かが見かけていて、自分も頑張ろうって思ってるかもしれないでしょ。いなくていい人間なんかいないの。

その後、上司は私に、「毎日自分に生きている価値があると自分に言い聞かせるように」と宿題をくれた。

その日から私は、毎日、「私は生きているだけで価値がある」とノートに書くようにした。自己肯定感向上のために、毎日その日にできたことを5つ書くようにしていたんだけど、それに付け加えた。時々寝落ちして書いてないときもあるけど、ほぼ毎日書いている。ちょっと恥ずかしいけど写真載せておきます。笑(むちゃくちゃ小さいことでも書くとちょっとだけ自己肯定感上がるんだよね)

(↓好きなノートに好きなペンで好きな色で書くと気分が違います)

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おかげで少しずつ、ネガティブは消えていってる。まだ苦戦するときもあるけど、上司のこの言葉で、本当に本当に救われた。仕事の間柄を越えて、こんなことまで伝えてくれる上司の存在が本当に嬉しくて、ありがたくて、尊敬した。つらいときはいつもこの言葉を思い出して、前を向くようにしてます。

そして、これを読んでいる人の中で、生きることに苦しく感じている人が人いたら、良かったら参考にしてほしい。さらには、もし自分に後輩や部下ができて、苦しんでいたら、こんなふうに言える人間になりたい。いや、なる。それが私と私の周りの人のためになると思うし、言葉をくれた上司の恩返しにもなると思う。

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