「顧客消滅」時代の歯科医院経営
コロナで患者さんが減り、売り上げも激減したという先生はおられないでしょうか?
先月、小阪裕司さんが久しぶりに新刊を出されました。
小阪さんは長年実践会を主宰されていて、飲食関係の会員さんも多いらしいですが、
コロナ渦でも売上を伸ばし続ける
会員さんばかりだったと書かれています。
人々が買わなくなったのは「中途半端なもの」
著書の中で小阪さんは、
「心の豊かさ」の消費とは、人がより良く生きるためのエネルギーチャージだ。「不要不急」だが「生きるエネルギーをもらえる」意味では、人にとってなくてはならないものだ。
コロナ渦でもいわゆる「心が豊かになる商品」の売上はほとんど落ちなかった。あるいは落ちてもすぐに回復した。
会社や店から顧客が消え、それが戻ってきていないのであれば、その原因は、その会社や店が提供しているものが「心が豊かになる」わけでもなく「コスパがいい」わけでもない、中途半端なものになってしまっている恐れがある。
また、日本の人口減少のことに触れられていて、街中から人が減るということは、もう何年も前からわかっていた事と。
今起きていることは「未来の前倒し」に過ぎない。本来、来るべき未来がコロナショックによって一気に到来した。それだけのことなのだ。
そして、コロナショックによって消えてしまった顧客は、遅かれ早かれ、去っていく運命にあったのである。
と。それでは、重要なキーはなんだったかと言うと、
フローでなくストックの顧客を持っているか
フロー
・流れていくもの
・新規客、一見客
・人通りの多い場所、目立つ場所への立地が重要
...etc
ストック
・貯蓄されたもの
・常連客、リピーター、会員、ファン
・立地はあまり関係なく、継続的なコミュニケーションが必要
...etc
小阪さんの新書、たくさんの実際の事例が書かれいてるので、お勧めの本です。歯科に関係なくても、読んでみると参考になる事が沢山あります。
当院の話を書くと、小坂さんが書かれている事例と同じく、売上や患者さんは減らずにむしろ増えて、医院経営は順調でした。
昨年3月にコロナに備えて借りた借入金はお陰様で、手をつけずに返済する事が出来ました。
当院の強みは何かと言うと、まさにストック型の
NT会員
という自費の予防患者さん達です。
開院以来16年、順調に増え続け、現在では500名弱の会員さんがおられます。島の人口は25%以上減っているのですが、おかげ様で右肩上がりで増え続けています。応援してくださる方が沢山いて、本当に有難いです。
もしもコロナ下で影響を受けた先生がおられましたら、ストック型の仕組みの導入を考えられたらどうでしょうか?
これからの時代にお勧めです。
写真:2018年 大分県別府市 血の池地獄です。九州には良い場所沢山ありますよ。