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沼への沈み方
前の投稿でハンドドリップの沼に誘っておいて、沼への沈み方をレクチャーしないのは不親切だったなって。反省しています。
嗜好品は「好みで嗜む品」なので、これもあくまで僕なりの1つの解釈である事は先に述べておきます。オタクの皆さまと宗教家の皆さまは良く理解してると思うけど、解釈違いは戦争を産むからね。コーヒーでも一緒。お互いの解釈を尊重しあうのが大事。
保身が終わった所で、本題へ。
最初にハンドドリップとはなんぞや?というお話。
前の投稿でも少し触れたけど、コーヒーには大きく分けて2種類の淹れ方があります。浸漬式と透過式。
浸漬式はコーヒー粉をお湯に漬け込んでコーヒーの成分を抽出する方法。代表的な淹れ方はフレンチプレス。これはフィルターを介さない分、良くも悪くもコーヒーの成分がダイレクトに出る。管理する要素が湯温、湯量、豆の量、漬け時間と管理しやすいものなので、味の再現性が高い。
透過式はコーヒー粉にお湯を通してコーヒーの成分を抽出する方法。代表的な淹れ方はネルドリップ、ペーパードリップ。フィルターを介して抽出を行う事で、ドリッパー内にお湯溜りが出来て、エグ味、雑味の除去等、味に変化をつけやすい。その分、一度に注ぐ湯量、湯を注ぐ位置なんかが味に関わってくるから、再現性が低い。また、ペーパーフィルターはコーヒーのアロマ(油分)を吸ってしまうから、浸漬式と比べ、少し香りが落ちる。
後はエスプレッソとか藤岡弘、式とかあるね。
そこの御仁。藤岡弘、に石を投げるのをお止めなさい。藤岡弘、に石を投げていいのは藤岡式でコーヒーを淹れて飲んだ事のある人のみです。
僕はやったことあるので投げます。最初に出てきた濃いエキスを捨てるな。※あくまで私的解釈です。
話を戻して、ハンドドリップは透過式に当たる抽出方法だね。
透過式で行なう作業は簡単に言うと、コーヒー粉の成分の内、どの成分をどのぐらいカップにお湯に溶かして落とすかを選り分ける作業な訳です。故に自由度が高い。好みの味を出す為に色々試せる。
では、淹れ方の説明へ。
使うドリッパーは「コーノ式名門ドリッパー 2人用 MDN-21」、ドリップポットはタカヒロ 雫。この2つについては、前の投稿を御参照ください。
これを使って1人分、約120ccを淹れる。
まずはペーパーをセットする。
これを貼り付けに合わせて折って
広げる。
根元を少し折る。
そうすると綺麗にはまる。
豆の挽き目は中挽き〜中粗挽きが良い。細かく挽く程濃く出て、粗いと薄くなる。
分量は出来上がり120ccに対して豆10〜15g程をおすすめする。これも多い程濃くなり、少ないと薄くなる。
僕は中深煎り、中粗挽き、13gで淹れる事が多い。豆の焙煎度によって、浅煎り10g、中煎り12g、深煎り15gみたいな感じで分けてる。
今回はとりあえず中深煎りで。焙煎してある豆それしか無いから。
挽いた豆をフィルターへ。
お湯の温度は83〜85℃程度が良い。高いと濃くなり、低いと薄くなる。
温度を測ったら、ドリップへ。
真ん中に1滴ずつ落とす。
そうすると徐々にコーヒー粉がドーム状に膨らんでくる。ペース的には大体1分間で20cc程になるよう注ぐ。
フィルターの下の方からコーヒーの色が登ってきたらいい感じ。
1分弱程で、下からコーヒーの雫が出てくる。
これは捨てるな。絶対だぞ。
1分経ったら、お湯を注ぐペースを上げる。30秒で20ccぐらいのペース。
30秒で20cc注ぎ終わったら、お湯を注ぐ量を更に増やす。時計回りに渦を巻く様にお湯を注ぐ。回す経の大きさは大体500円玉程度。500円玉ぐらいの経まで渦巻きで回したら、渦巻きで中心に戻る。これを2往復程度する。1分間で140ccペースで行なう。
泡が出てくる。
この時、液面はドリッパーの高さの6〜7分目程度になるよう気をつける。
そうすると、大体2分半程度で120cc落ちる。
120ccになったら、ドリッパーに液が残った状態で、ドリッパーを取り外す。
上に浮いてる泡はコーヒーのアクのようなものだから、落とさないよう注意。
完成。
ハンドドリップって難しそうだし…って人は多いと思う。
でも、興味があるなら、とりあえず誰のでも良いからやり方を真似してみるのが1番。0から1になれば先はなんとでもなる。なんともならなくてもコーヒーは出来上がる。
沈もう。沼に。
そして最初に言ったように、これはあくまで僕の個人的な解釈です。試してみて口に合わなくても石を投げないで下さい。僕に石を投げていいのは藤岡弘、だけです。