漫画『動物のお医者さん』の世界に行きたい話
自粛GWの最中、漫画Parkにて5月4日24:00まで無料公開されていた『動物のお医者さん』を一気読みしました。(全部読み切るチャレンジは失敗したので残りは大人しく課金します。)
読み進める中で思ったことがあったので記録しとこうかなと思います。
【あらすじ】
獣医を目指す学生の6年間の学生生活を描く、一話完結型のコメディ漫画です。
大きな名言とか、「命の大切さ」みたいな壮大なテーマがあるわけではありません。面白い部分はたくさんあります。獣医学部ならではの生活、ストーリー展開、描かれる動物たちの可愛さ、作りこまれた町並み、織り込まれるギャグ。
そして何より面白いのが、クセの強い教授、変人な先輩、賑やかなペットたちに囲まれたシュールな生活です。
親がもともと好きなこともあり、家には2巻持っていました。(確か第8巻と9巻あたり。)なぜ第1巻から家にないかは置いておいて、子供の頃からその2巻を何度も読み返していました。
5月3日の昼に無料公開を知り、「あの漫画を第1巻から読めるの!?」と意気込んだ私は2日間で60話くらい夢中で読みました。普段漫画を全く読まないのに、Twitterで「今日やる」宣言をしたnote投稿を差し置いてまで……
そうして24:00、読み放題タイムが終了した時は満身創痍、ベッドでそのまましばらく横たわっていました。そしてそのまま何でそんなにこの漫画が好きなのか考えました。
他人に無駄に干渉しない環境
やっぱりあの環境だと思います。もちろん、今から獣医になりたい!というわけではありません。ただ、すごく憧れを抱きました。
「変人で、社会性はそこそこ、そんな人たちに囲まれて夢中になれることをひたすら勉強する世界」。どんな世界か、3つまとめました。
①変人たち
上にも書きましたが、この漫画の登場人物は「変人」が多いです。教授も、先輩も、家族も、友人も、そして主人公も。
ここでいう変人は、具体的に言うと「世間からの目を気にしない人」だと思います。
この漫画にはその土地柄からか環境柄か、世間の流行りなどは出てきません。「世間」の目を気にしないので、当然見栄やプライド、もちろんマウントもありません。
②その個性を互いに受け入れている
①で書いたような「変人」な登場人物たちを互いに「変人」として扱わないところがいいんですよね。他人に干渉しない、自分は自分として生きる生き方が正しいんだよって言われている気がする。
③切磋琢磨する
「夢に向かってみんなで頑張ろう!」とかいうキラキラ描写は出てきませんが、レポートや難しい実験に立ち向かう描写は出てきます。
(というか獣医学部所属という時点で、ある程度その勉強の大変さや、彼らの目標は予想が付きます。)たがいの利益に左右されず、自分の夢に対して真剣に取り組む姿が羨ましい。
なぜこの環境が好きなのか
それこそ私の今まで学生時代で所属していた環境に似ているからだと思います。
わたしの通っていた高校は公立の女子高でした。お互いの個性を認めて、ギャルもネクラも学級委員タイプもスポーツ女子もみんなが共存していじめもなく、のびのび暮らしていました。みんな個を強く持っていて、一人でいたい時は平気で一人でお弁当を食べるし、話したいときは絡む。そして、勉強や部活に対して真剣に取り組む。
ある意味世間離れしている環境とも言えると思います。
「社会に出てこの環境求めるんじゃない」と言われたらそれまでなんですけどね。
世間のしがらみが本当に嫌い。人に好かれる型にはめていくのが苦手。
上司が喜ぶことを上手くできる上司の目に止まるように「やってる感だす」とか、SNSに「みんなから羨ましがられることを投稿する」合戦とか、もう嫌だなあとつくづく思うのでした。
これからどうしようか
疲れたなあ、そんな社会に行きたいなあ。
多分そんな環境って、ある程度地位のある専門職なんじゃないかなって気がするんですよね。自分の専門、つまり軸があるから自信があって、無駄にアピールとかすることがない。結果的に世間の目を気にしなくなるんじゃないでしょうか……
理系な職場環境が向いているんだろうけど、あいにく理系が苦手なものなので、自分のスタンスを決めかねている。
いや、でもどうにかして固めたい。何かの専門をもって、生きて行きたい。とりあえずは今やることは目先にあるスクールをしっかり極めることかなあ。
そのモチベーションが高まったと同時に、勉強した先にいったいそんな環境はあるのか…?とちょっと不安になったというお話でした。