今さら聞いてもいいIT用語 #19: 「マクロ」
マクロという言葉、VBAと何が違うの?という方もいるかも知れません。
Microsoftさんのドキュメントを見てみましょう。
「マクロは、タスクの実行を自動化するための単独の操作または複数の操作です。」
んー、ちょっとわかりません…汗
Microsoftさんのドキュメント、無理やり日本語に翻訳したものも多くて、こういうことがよくあります。
ChatGPTさんにきいてみましょう。
「複数の手続きやコマンドを一つにまとめ、単一の操作やコマンドとして実行できるようにするための手段を指します。」
いい感じの回答がもらえました。
たとえば、ExcelでAというシートから、ある条件にしたがったデータのみを抽出してコピー、Bというシートにペーストするという手続きがあります。
この複数の手続きを、まるっとまとめて、ボタンクリックひとつで実行できるようにしました。
こうして完成したものをマクロといいます。
マクロというのは、もともとはマクロ命令という言葉でした。小さな命令をまとめた大きな命令というニュアンスでしょうか。英語では「macro instruction」です。
macroというのは「大きい」という意味の形容詞。日本語でも、マクロな視点とか、マクロ経済とかいいますよね。
ITで使う場合「マクロ命令」の「命令」が省略されることが多くなり、「マクロ」だけが残りました。
では、VBAと何が違うのか?という話。
VBAはプログラミング言語です。ExcelなどMicrosoftのOffice系アプリケーションを操作するのが得意です。
言い換えると、ExcelほかOffice系アプリケーションを操作するマクロを作りたい場合に使うプログラミング言語がVBAです。
VBAとマクロは別の意味を持ちます。「VBAでマクロを組む」「VBA(プログラム)を組む」とはいいますが、「マクロでVBAを組む」とはいいません。
Excelではマクロの記録という機能があります。マクロの記録をスタートすると、その間の操作をコンピューターが記録しておいてくれて、あとで同じ操作を自動実行できるようにするという機能です。
記録されたマクロは中身を見ることができ、それはVBAの命令で書かれています。
この機能が有名なので、マクロはVBA(だけ)でつくるものとか、そういう印象が持たれているのかも知れませんが、違います。
他のプログラミング言語でもマクロを組むことができます。
実際、Googleスプレッドシートにもマクロの記録という機能があり、Excelのそれとまったく同様の機能です。
記録されたマクロは中身を見ることができますが、それはGoogle Apps Scriptというプログラミング言語で記述されています。
いつも同じような手作業を繰り返ししているのであれば、ボタンひとつでコンピューターが変わりにやってくれる。マクロとはそんな便利なものです。ぜひ、チャンスを見つけて使ってみてくださいね。
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