1日10分!ITマスター塾 #23: 表計算ソフトで数式と関数を使おう
ExcelやGoogleスプレッドシートなど、表計算ソフトのセルには、数値、文字列、日付・時刻といった直接的なデータだけでなく「数式」を記述することができます。
数式をマスターすれば、他のセルの参照、加減乗除・連結・比較といった演算、そしてあらかじめ用意されている関数を組み合わせて、さまざまなデータ処理を実現することができます。
数式を入力すると、その処理が自動で実行され、その処理の結果がセルに表示されます。また、その参照元となるデータに変更が加わったとしても、その数式も即座に再計算され、その変更が反映されます。
はっきり言って便利です。
さて、数式の入力のしかたですが、セルにイコール記号「=」からはじまる文字列を入力します。
たとえば、あるセルにB2セルからB4セルまでの数値の合計値を求めたいのであれば、そのセルに以下のような数式を入力します。
「=B2+B3+B4」
数値データであれば「+-*/」といった演算子を用いて加減乗除などの算術演算を実現できます。
また、文字列であれば「&」を用いて連結をすることができます。
ただし、加算したいセルの数が5個や10個、場合によっては100個と増えてきた場合、先ほどのような数式の入力は面倒です。
そこで、セル範囲をすべて加算するSUM関数を使います。
「=SUM(B2:B4)」
これなら、いくらセルが増えてもシンプルに書けます。
なお、:(コロン)記号はセルとセルの間のセル範囲を表す記号です。
そもそも関数とは、なんでしょうか?
関数とは、いくつかのデータを入力として、何らかの出力をする手続きのことをいいます。
表計算ソフトの数式で用いる関数は、一般的に以下のように記述します。
「関数名(引数1, 引数2, …)」
関数の入力データを「引数」といい、関数の種類によって、渡さなければいけない引数の数、種類、順番が決められています。そして、関数が出力するデータを「戻り値」といいます。
たとえば、SUM関数は、入力として「B2:B5」というセル範囲を渡すと、その範囲内の合計値を出力するという手続きのことです。
そしてSUM関数以外にも、ユーザーが必要としそうな処理に関しては、あらかじめMicrosoftやGoogleが用意してくださっていて、いずれも400種類を超える関数が用意されています。
これら関数を用いることで、数値計算、文字列操作、日付や時刻の処理、統計解析、データ抽出など、多岐にわたるデータ処理を行うことができます。
どのような関数が存在しているかを知り、どのような構文で記述すればいいかをマスターしていくことで、表計算ソフトのスキルを磨くことにつながります。
しかし、400種類以上のすべての関数をマスターする必要はまったくありません。
実務での使用頻度が高いものから優先して、一般的には数十種類程度をマスターすれば十分でしょう。
とくに以下に挙げる関数は、ExcelでもGoogleスプレッドシートでも高頻度に使用しますので、これらの関数をマスターすることからはじめるとよいでしょう。
SUM関数: 範囲内の値を合計する
IF関数: 2つの値を比較する
COUNTA関数: 範囲内の値の数を数える
COUNTIFS関数: 範囲内の条件にあった値の数を数える
SUMIFS関数: 範囲内の条件にあった値を合計する
VLOOKUP関数(またはXLOOKUP関数): 範囲内の条件にあった値を抽出する
新しいバージョンではXLOOKUP関数を使えます。VLOOKUP関数よりも扱いやすいので、XLOOKUPが使えるときはそちらでよいと思います。
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