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Innovation Sandbox(RSAC2023)、今年はこんな感じ

4/24からサンフランシスコで開催される RSA Conferenceのスタートアップコンテスト、Innovation Sandboxの参加企業をまとめてみました。
追記 ついでにpodcastもあげてみました。

RSAConferenceのTwitter(@RSAConference)より

Innovation Sandboxとは

世界最大のセキュリティカンファレンスの一つであるRSAカンファレンスの中で行われるスタートアップ企業のコンテストです。ここに登場したスタートアップが成長したり、新しいアイデアに触れることで今後のセキュリティのトレンドを占うという意味でも人気があります。会期中に行われるプレゼンコンテストは見応えがあります。

今年の決勝進出社はこんな感じ

anchain.ai
Web3のデジタルアセット向けの監視(Web3 SOCということで暗号通貨のマーケット監視などをサービスとして提供しているらしい。99.5%のマーケットをカバーしている。レポートなども出してるっぽい。

Astrix Security
様々なSaaSを利用している企業向けに脅威の高い接続がないか(無駄な高権限とか)を監視するサービス。イスラエルの企業

DAZZ.
クラウド環境の設定変更やリスク検知および訂正の自動化サービス。すでにある程度実績があるらしくForbesの2023年のMost Promising Cyber Startupに選ばれてる。

Endor Labs
Open Source Softwareのリスクを検知するためのチャット型AIのサービスであるDroid GPTを出している。OSSや環境に内在する脆弱性や依存性を評価。

HiddenLayer
MLSECとして、機械学習のモデルに内在する脆弱性やモデル自体が汚染されていないかをリアルタイムに検知するサービス

Pangea
security service for developersとして、APIの提供によってセキュリティ機能(コード内の機密情報検知やドメイン、IPアドレス、ファイルなどの不正な動作検知)を増強。セキュリティのプロがいない開発者環境でもそれを支援するよ、という感じらしい

RelevanceAI
ノーコードでのファイルやデータ分析サービス。カテゴライズの自動化やChatGPTを活用したファイル分析、音声ファイルの分析をする。

Safebase
SaaS事業者に対するセキュリティ評価を効率化、自動化するプラットフォームであるTrust Centerを提供。

Valence Security
SaaS MeshとしてSaaSの接続におけるリスク管理の自動化を行う。脅威レポートなども発行している。ここもイスラエルの企業

Zama
Homomorphic Encryptionというコンセプトでオープンソースの暗号化ソリューションを提供。暗号化された状態でのコンピューティング処理を実現する。Homomorphicは日本語だと準同型と訳され、構造を保つ、ということらしい。

自分なりの期待やら感想やら

今年は現地参加なのでちゃんと予習をしておくことで楽しみを増やそう、とまとめてみました。
今年のトレンドであろうChatGPTの活用なども出てきてはいるのですが、現実的な課題としてSaaSの接続監視は関心を集めているなと感じます。また、イスラエルの会社は二社エントリーされてて強いなと。
個人的にはちょっと技術的になるけどZamaのHomomorphic  Encryptionのような利用者が自らのセキュリティをコントロールするようなサービスの動向は興味深いですね。

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