【データエンジニア/データアナリスト/データサイエンティストの違い】#26
データポジションについて整理します。
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https://career.levtech.jp/guide/knowhow/article/366/
・データエンジニアとは
データ分析を行うためには、まずデータがないと始まりません。
しかし、「ビックデータ」という言葉に代表されるようにデータ分析に利用するデータは大量になることが多く、それらを適切に扱えるデータ基盤や分析環境を構築するには、専門的な知識が必要になります。
この、「データ分析に必要な環境を用意する」役割が、データエンジニアです。
データ基盤/分析環境の設計・開発・運用を一手に担い、後述するデータサイエンティストやデータアナリストがスムーズにデータ分析業務を行える環境を提供する、縁の下の力持ち的ポジションです。
そのため、データエンジニアになるためには、RDB/NoSQL両方のDBの設計・構築・運用するスキル、DBを構築するための基盤となるサーバーやネットワーク、クラウドなどインフラを設計・構築・運用するスキル、Hadoop、Sparkなど大量のデータを扱うための分散処理フレームワークを使いこなすスキルなどが必要になります。
データエンジニアに必要なスキル
・プログラミングスキルデータベースの設計・構築・運用スキル
・インフラ/クラウドサービスに関するスキル
・分散処理フレームワークに関するスキル
・機械学習に関する知識
・データアナリストとは
データエンジニアが構築したデータ基盤に蓄積されたデータを可視化したり、分析したりするのが、データアナリストです。
「どのように見せたいか」に合わせて膨大な量のデータの中から必要なものを見分け、時にはデータを並べ替えたり、変換したりするため、データを分かりやすく見せるプロフェッショナルといえます。
データを可視化するために利用するBIツールを使いこなすスキルや、データ分析に必要な統計学の知識、Python、Rなどのプログラミング言語、SQLを用いたデータ操作スキル、必要なデータを抽出したり、見せるのに適切なグラフを選択したりするためのロジカルシンキング力などが必要になります。
データアナリストに必要なスキル
・統計学:記述統計、推測統計、多変量解析など
・データ可視化:Tableau, PowerBI, Excel など
・プログラミング:SQL, VBA, R など
・ビジネス知識:マーケティング、ファイナンス、オペレーションなど
・データサイエンティストとは
データの可視化・分析に加え、分析した結果を課題解決やビジネスにどのように活用するのかを考え、提案するのがデータサイエンティストです。
データアナリストに必要なスキルに加え、顧客の課題を理解し、データ分析の結果から適切な解決策を打ち立てて提案するビジネススキルが必要になります。
業務内容によっては予測的分析をするために機械学習やAIの知識が要求される場合もあります。
とはいえ、データアナリストもコンサルティング業務としてデータ分析結果から課題解決やビジネス活用のための施策検討を行うこともあるため、両者に明確な職種としての違いはないとされています。
データサイエンティストに必要なスキル
・統計学:推測統計、ベイズ統計、時系列分析など
・機械学習:教師あり学習、教師なし学習、深層学習など
・プログラミング:Python, R, SQL など
・ビッグデータ処理:NoSQL, データストリーム処理など
・ドメイン知識:ビジネス、医療、金融など、分析対象の領域に関する知識
・データアナリストやデータサイエンティストと混同しやすい職種の違い
データエンジニアとの違い
データエンジニアの仕事は主にデータ分析を行うための基盤構築です。データアナリストやデータサイエンティストはデータ分析のために技術を用いますが、データエンジニアは分析のための土台作りに技術を用いる職種といえます。データベースの設計、構築を行うデータベースエンジニアとも重複する部分があります。
アクチュアリーとの違い
アクチュアリーは保険数理士とも呼ばれ、保険や企業年金などに関する統計データの分析・提案が主な仕事です。アクチュアリーはデータアナリストと非常に類似する職種ですが、活躍分野が金融分野に限られるという違いがあります。金融分野で確率論に基づいた数学的な分析を行うことが多いです。
また、正式にアクチュアリーを名乗るためには、公益社団法人日本アクチュアリー会が運営する、資格試験に合格する必要があります。
マーケティング職との違い
データアナリストやデータサイエンティストの仕事はデータ分析が中心ですが、マーケティング職は企業の課題解決が業務の中心です。課題解決のためにマーケティングを行いますが、技術としては業務上必要な部分に絞られる傾向があります。技術も重要ですが、企業担当者とコミュニケーションを取るスキルや、データに基づいてどのような戦略が最適かを策定するスキルなどが重要です。
データアーキテクトとの違い
データアーキテクトはデータ分析のプロですが、直接手を動かして作業を行うというよりは広い視点から全体設計を行う職種です。データ分析の上流工程を担うと考えると分かりやすいでしょう。データアーキテクトは、データ関連の職種のキャリアアップの選択肢とされることの多い職業です。
BIエンジニアとの違い
BIエンジニアは、BIツールの設計、開発やBIツールを用いたデータ分析と可視化によりビジネスにおける意思決定を支援するエンジニア職種です。BIツールは収集したデータの分析、可視化などを行うツールで、データサイエンティストやデータアナリストのような専門家以外のビジネスユーザーでも利用できることが特徴となります。このBIツールを専門的に取り扱うことが、データアナリストやデータサイエンティストとの大きな違いとなります。
今回は、データポジションの概要を整理しましたが、
次回は使用する言語や、ツールなどについても整理してみたいと思います。