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誰を見ている?

21:36。

誰ともいない時間だ。
部屋で1人、音楽を聴きながら寝転がっている。

ゴールデンウィーク5日目。
今日も14:00頃に目が覚めた。
あーあ、等持院に行きたかったのに。
起きれなかったことを悔いつつ、だらだらと起きて珈琲を飲み、化粧をする。

鏡を見ながら化粧をしているといつも「女は化粧をするとき誰をみているのか」という誰かの言葉が浮かぶ。
また、「鏡を見ながら「お前は誰だ」と問い続けると精神が崩壊する」という説も浮かぶ。

はて、お前は誰だ。わたしは誰を見ている?

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化粧が終わり、いざ服選び。
今日の気分は黒。そして、和。
白シャツにネクタイ、黒のパンツ、黒の羽織、お気に入りの指輪、ピアス、ドクターマーチンを見に纏えば、"今日のわたし"は完成。

さあ、カフェに行くぞ。
どうしても甘いものが食べたいのだ。

家から出て、歩く。

あ、セカンドストリートがある。
短パン見よっと。

ということで、セカンドストリート。
手に取ったのは、シャツとワンピースとオールインワン。
試着をして一旦すべてを戻し、想像する。
んーー、着回せない。
次来たときにあったら買うか。
と思いつつ、戻した服の隣を見ると、again bの黒シャツがあった。
これは買いだ。

レジに並ぶと前には外国人カップル。
女性が男性に話しかけた流れで、わたしを見た。
うわ。
わたしは、目を逸らす。
なんかすみません。

買った服を片手に、歩く。
向こうから歩いくる人と目が合った。
うわ。

グーグルマップを頼りに、お目当てのカフェに着いた。
メニューを渡され、全ページを見て決めた。
日替わりプレートだ。
気分なんてすぐ変わる。

目の前の本の後ろのあらすじを読みながら食べた。
短いながらに一冊が詰まっている文章を読むのが好きだ。

店内はアジア雑貨で統一されていて、店主さんのこだわりを感じた。

なんか可愛いから買った。
嗅ぐとスースーして気分がさっぱりする。
これはわたしに必要だ。

お会計を済ませ、カフェを出た。

気づけば暗くなっている。
早いなあ。さっき起きたのに。

歩いていると後ろから自転車に乗った2人組がビューっと通り過ぎようとしたとき、1人が「えー、シシドカフカじゃん」と言ったのが聞こえた。

え!わたしですか!髪型が似てたのかな!
いやー、しかしネガティブな言い方だったな。
シシドカフカさん、わたしは好きです。

そんなことがありながら、いつもと違う道を歩いてみる。

「たばこは心の日曜日だ」っていうキャッチコピーを見つけた。
わたしはあまり吸わないので少し分からなかったけど、喫煙者の方どうですか?

標識って、可愛いなあ。

あ、もう家だ。

いい住まいである。

今日をどう過ごしたかと共に、外に出て思ったことも書いてみた。

わたしは人に見られるのが怖い。
人と会うのが怖い。
人と話すのが怖い。

正確には、あなたを通して
わたしを見ることが、
わたしを知ることが、
怖い。

でもわたしは、自分を見たい。
自撮りをして、確認する。

んー、もっといい感じのが撮れそう。
そういうわけで何度か撮ってみる。

気づいた。
わたしは自分を見ていない。

外側を見ている。
化粧をし、着替えた、皮1枚で遊んでいるわたしを。

撮れた写真を見て思う。

「お前は誰だ」

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