乳袋
おっぱいは好きだけど乳袋は嫌い。
おっぱいへのリスペクトが無いから。
乳袋とは、普通の材質の服を着ているはずなのにボディスーツのように布地がおっぱいに貼り着いて谷間や下乳、乳房全体の形が露わになっている様。転じて、「まるで服におっぱいの形をした袋がついているようだ。」という意味で作られた言葉である。
※以下、「乳袋」をはじめエロ漫画用語みたいなものを特に解説なく出していきます
エロ漫画は描き手のデッサン力に重心が置かれる、と記した(↓)ことがある。乳袋表現を苦手に思うのもそれに準ずるところが大きい。
が、乳袋はちょっと考え方の種類がちがう。
というか、乳袋はデッサン云々とかそういう次元を突破して樹立してしまっている。あんなに布が貼り付くわけない。あんなに顔も骨格も上手いイラストレーターが胸だけ描けないわけがない。乳袋は当たり前に狂ったデッサンな訳で、しかし描き手はおっぱいと服の相関関係がわからなくてついうっかり乳袋を生成しているわけではない。
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乳袋描きはおっぱいへのリスペクトがあるか？
発端こそそうかもしれない。
原始の乳袋がある。原始の乳袋を見たことはないが、すべてのことには始祖がいる。たとえばおっぱいのかたちがありありと分かるような夏場の薄着の誇張表現だったかもしれない。パイスラとかハイウエストの服が合わさって、上半身ほぼおっぱいじゃん！みたいなのが好きな人の絵だったかもしれない。現代の乳袋にその系譜がみられるケースもある。
とにかく原始の乳袋にはおっぱいリスペクトがあると思う。その人はきっと、こうなってこういうときの、形まるわかりのおっぱいがたまんねえ！おっぱいありがとう！と思って乳袋を生み出したのだ。
さて、昨今フェミニストに袋叩き(乳袋だけに)にされている乳袋はどうか。否、あれは異物そのものだ。水風船描いてんのかてめー。たかみな調子悪いんだからふざけんじゃねーぞ。
フェミニスト(をはじめパブリックな場の表現に関心の高い人々)はもっともな理由を様々に付ける。ご丁寧に非難轟々罵詈雑言、すったもんだのこてんぱん。「キモいじゃん」とか言っちまえよ！私は新卒入社先がTENGAなのでエロというジャンルは当たり前に大好きだが、乳袋はキモいと思う。そもそもキモいものが、性について右も左もわからないチビっ子も目にするとこにデカデカとあるんだからそりゃもっとキモい。大人ってキモい。みんながお椀型の巨乳フェチになったらどうするんだよ！！こうも乳袋ばかりではおっぱいの多様性が損なわれる。誠に遺憾。
みんなもっとこう、Cカップの絶妙な掌の収まり具合がたまらん、とか、離れ乳をぎゅっと寄せるのが良いのよ、とか。全くエロくない写実に眠るエロスがあるのよ、何言ってんだ尻こそ至高だろ！とか。あるじゃん。
乳袋はわかりやすくて叩きやすい。だからすぐ槍玉に上げられる。逆にいうと問題は乳袋だけじゃない。
みんなもっとこう、Cカップの絶妙な掌の収まり具合がたまらん、とか、離れ乳をぎゅっと寄せるのが良いのよ、とか。全くエロくない写実に眠るエロスがあるのよ、何言ってんだ尻こそ至高だろ！とか。あるじゃん。
誤植ではなくて。
↑は、私が乳袋が嫌いな理由。しかしだからといって多種多様なエロおっぱいイラストが街中に掲載されてしまっては話が違う。「これはエロじゃない」？ 写実に伴ったデッサンから外れてる時点で描き手の意図がある。ジムの広告モデルがムキムキでヤンマガの表紙がムチムチなのは適材適所な意図だ。駅のど真ん中に乳袋は適材適所か？
ここから掘り下げるとどこ見ても書いてある表現の規制論になるので話を閉じる。
私はエロが好きだからこそ乳袋は好まない。
どうにか見直すべきだと思うな〜、そういう広告。
(おわり)
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