仕事で、経験無いことを指示されるとなぜ固まるのか?
これまで大企業から中小企業のいろいろな人達と仕事をしてきました。
製造業を中心に業務をしてきて気が付いたことを記します。
ある担当者に新規案件が来たとき、その後の反応についてふたつのタイプに分かれます。
ひとつは、行動することで解決していくタイプ。
もうひとつは、固まるタイプ。
固まったまま行動が全くできないまま時間だけが過ぎていく。
固まるタイプには、さまざまな要因が考えられます。
不安や自信の欠如
できないことを指示されると、不安や自信の欠如から固まることがあります。自分には十分な能力や知識がないと感じたり、失敗や批判を恐れたりすることで、行動が停滞してしまう。
指示への適応困難
新しい課題や難しい指示に対して、適応するのが難しい場合も固まる原因となります。問題解決や新たなスキルの習得に時間と努力が必要な場合、人は初めは戸惑いや不確実性を感じ、行動に移りづらくなる。
過度なプレッシャー
重要なタスクや期限が迫っている状況では、過度なプレッシャーやストレスがかかることになります。その結果、焦りや混乱が生じ、固まってしまう。
過去のトラウマやネガティブな経験
過去に失敗や嫌な経験をしたことがある場合、それがトラウマとなって未来の類似の状況で固まる。過去のネガティブな経験が心理的なブロックとなり、行動を制限する。
パフォーマンス不安
自分の能力や実績に対する期待が高い場合、それに応える不安やプレッシャーが発生し、固まる。自分の成果や評価に対する不安が行動を妨げる。
これが一番かもしれません。
これらの要因は、個人の心理状態やこれまでの経験、環境などによって異なる。固まる原因を理解し、自己肯定感や問題解決能力の向上、適切なサポートや指導を受けることで、このような状況を乗り越えることができるかもしれませんが、こればっかりは本人次第になります。
例えば、2,3のアドバイスをしたことで、動き出すタイプとそれでも固まったままのタイプがいます。固まったままのタイプに、アドバイスやサポートをしても変化が見られない場合、要領が理解できないか、業務を分解できないということが理由になると思います。
要領が理解できない場合、その業務に対する適切なアプローチや手順の把握が難しいことが原因です。この場合、明確な指示や具体的な手順書、また、実際の業務を一緒に行いながら指導することで、直接的なサポートを行います。
業務を分解できない場合、大きなタスクや課題を小さなステップに分割することが難しいことが原因です。この場合、タスクの分割方法や順序を具体的に示すことが重要になります。さらに、目標を明確にし、進捗状況を定期的に確認することで、彼らが進行状況を把握しやすくする。
ただ、一部の人にとっては、要領が理解できないか業務を分解できないという問題が持続的である場合もあります。そのような場合、その業務から外すことが組織の効率性や成果にとって最善の選択となります。経験や能力に基づいて、適切な役割や業務を割り当てることが重要です。
まとめ
世間一般的には研修だの教育だのと言われていますが、経験的に、2,3のアドバイスをしてみれば、能動的に行動できるタイプか、指示待ちタイプかがはっきり分かれますね。きっかけさえあれば、能動タイプは仕事の成果が出せるものです。逆に指示待ちタイプが、能動的に変化したことを見たことがありません。
なぜ、固まったままなのか、何らかの行動を起こしたのかで、結果的にその担当者の能力を選別したことになるのです。指示待ち人間の選別です。