やる夫はラジオのハガキ職人になるようです 第1話

注1 自分の過去の話をベースに作ってるほぼ実話です。ところどころ嘘もあります。短いお話で終われたらいいなあ・・・

注2 小説で書いてみたかったのですが、うまく書けなかったのでやる夫方式を取っています。やる夫板等に投稿する勇気がないのでこちらで。

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#小説 #やる夫 #ラジオ #実話 #西川貴教


第一話  ハガキを書くまで


1995年。

ぼくは当時小学5年生だった。

太っていること以外は取り立ててキャラクターが無いので、

それをなんとか売りにして、学校内での人間関係を作っていた。



人間関係と言っても人と仲良くなれるのは表面的なところまで。

話は出来るのだけれど、深い話は出来ない。

いわゆる上辺だけの関係。

友達なのか知り合いなのか、なんと呼べば良いのかわからない人しかいなかった。


孤独じゃないけど、孤独。

学校に行ってはそんな不思議なダメージを負って帰って来るぼくを癒してくれるのはテレビだった。

毎日、帰ってきてから、むさぼるようにテレビを見る。

特にバラエティ番組。

たけし、さんま、タモリのBIG3を始め、とんねるず、ダウンタウン、ウッチャンナンチャンといったお笑い第三世代と呼ばれる人達の番組は必ずチェックし、

気になるものはビデオで録画をして見ていた。


そんなテレビ漬けの毎日を送っていると、

次第に深夜番組というものの存在に気付く。

親の目を盗み、見始めると、「これから売れてやろう!」という若手の芸人さん達のギラギラした笑いに、グイグイ引きこまれてしまう。



すっかりハマってしまったぼくは日々、寝不足になりながらも、

毎日チェックをする。

そんなある日のこと。

微妙な空き時間を埋める何かはないか。

部屋をぐるぐると見回す。



目に付いたのはラジカセ。



当時のぼくのラジオのイメージは車の中で流れていて、

おじさんおばさん向けの情報番組やオシャレな音楽をかけてる物しかなかった。

深夜にやってる番組の情報は一切なし。



そう思ったぼくは電源を入れ、適当にダイヤルを回し、

イヤホンを接続して、聴き始めた。


やっていたのは当時、JUDY AND MARYで活躍していたYUKIさんのオールナイトニッポン。



テレビで知っている人が生で喋っている。

そのことにテンションが上がりながら聴き始めると、

終始、下ネタやシュールな話のオンパレード。

かわいらしいイメージしかなかった人が下ネタをバンバン言っていること、

そして面白いことに非常に衝撃を受ける。


いつの間にか見る予定だったテレビも忘れ、

最後までオールナイトニッポンを聴いてしまった。

聴き終わってから、ある疑問が湧いてくる。



そう思ったぼくは次の日から、深夜帯のニッポン放送の番組をいろいろと聴き始める。


自宅で電波が受信出来るのがなぜかニッポン放送だけだったので、

ニッポン放送を中心にいろいろと聴いた。



テレビとは違い、生番組が多いこと。

そのため、聴いているリスナーがリアルタイムで参加出来ること。

テレビよりも過激にしかも、ここだけしか聴けないと思わせる話をしてくれる番組の多さにすっかり虜になってしまう。



ラジオ漬けの日々が始まり、半年ほど。

深夜番組には大体、アニメ関連、情報系、お笑い、音楽系の4つがあることに気付く。




そしてもう1つ気付いたことがある。




ハガキ職人の存在である。

どのラジオにもあるハガキを募集しているコーナーで

毎週、必ず読まれている人。

あるいは、どの番組を聴いても読まれている人。



子供のぼくには絶対書けない文章。出てこない発想。

面白いと同時に羨ましかった。

自分もこんなことが浮かんだら楽しいだろうなと思いながら、

ラジオをひたすら聴き続け、1年半以上が経っていた。


月曜2部からハマり、金曜に移ってから楽しみに聴いているT.M.Revolution西川貴教のオールナイトニッポン。

当時1部(深夜1時から3時)2部(深夜3時から5時)までやっていたのだが・・・


楽しみにしていた番組が終わる(2部の方だけとはいえ)のはショックだった。



おきぬけは深夜の時間帯にちゃんとリスナーが起きているか電話をして確認するコーナー。

リスナーとパーソナリティの西川さんとのやりとりやリスナーの両親や家族が出てしまい、

慌てる西川さんの様子が面白いといった内容が面白く、人気だった。



面白い文章を書かなくてもいい。

電話で話をするだけ。

最後だし送ってみようとハガキを書き始める。



読まれればラッキーだなあ程度に書いたハガキ。

しかし、このハガキを書いて送ったことにより、

その後もずーっとハガキを書くようになるとはこの時、想像もしていなかった。




一話ということで導入という感じでしたが、いかがでしたでしょうか。

今後もちょこちょことアップしてけたらなと思います。

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