信州のスーパーを覗いてみた
11月初旬、信州に住む息子のところへいっていた。
目的は、温泉だ。
毎年の楽しみであり、信州の雄大な景色と温泉が私を最大限出迎えてくれる。
私にとって信州は、すばらしいところだ。
私が住んでいるところの向かいに住むご主人は信州の出身だ。
息子が住むところからも近い
こんな風光明媚なところで、しかも温泉だらけの場所だ。
きっと幸せな人生だろう、と思った。
私のような転職不良者と違い大手企業1社だけに長く勤務され、今では毎月4~5回ゴルフをされているようだ。
付き合いも多く、社交的な方だ。
私のような社会にすねたタイプではない。
人生を謳歌するとは、まさにこのような方なのだろう、と想像している。
ところで話は変わるが、ある日、信州に住む息子たち夫婦と近くにあるスーパーへ買い物へいった。
地元では有名らしい。
TSURUYAと表示されていた。
きれいな外観が印象的だった。
外観だけでなく、店内も明るく清潔感がある内装だ。
これほど明るい店内では、光熱費もかかっているだろうと思った。
私は、これほどきれいな店舗をあまりみることはなかったと思う。
未上場企業だが、年間売上が約1300億円ほどあるようだ。
そんなスーパーが読売新聞で記事になっていた。
長野県から隣県の群馬県へ進出しているという内容だった。
記事の感想はありふれたものだった。
私は、むかしから自分の目で実態を確かめる派だ。
私は、いつものようにツルヤ店内の商品をあれこれチェックしていった。
スーパー全体に言えることだが、やはりどこも同じような価格帯だ。
とくにナショナルブランドは、どこも同じなのだ、という失望感しかない。
ナショナルブランドではないが、牛乳も不思議なくらいどこも同じ価格だ。
妙な光景だ。
特徴的な部分は、信州だけに、きのこの種類がやたら多い。
この点は、わが家の近隣にあるスーパーとは大きく違う。
さすが信州だ。
あと、信州で製造されているプライベートブランドが多いが、価格は高い。
お土産用に数種類購入したが、普段の買い物では買わないだろう。
このような高価格帯のPB商品が売れているとしたら、信州の所得水準は高いと思われる。
全体的な感想は、スーパーはどこも同じようだ。
特に流通を支える問屋(商社)機能は、ナショナルブランドを取り扱うが、メーカーの価格拘束力は強く、仕入価格が下がることはないのだろう。
米国のスーパーようにメーカーと直接取引をしてボリュームディスカウントやキャッシュディスカウントをおこなう商習慣が、そもそも日本にはない。
イトーヨーカドーは、私が営業職として在籍していたメーカー時代、競合メーカーと直接取引をおこなっていた。
ボリュームディスカウントをしていたのではないか、と想像している。
私が在籍していた企業は、スーパーと直取引をおこなわない営業政策を堅持していた。
日本のメーカーに多い販売スタイルだ。
それなりの理由もあるのだが、長くなるから今回は割愛する。
全国どこへでも、メーカーから問屋、そしてスーパーへ商品の販売と物流の流れができているようだ。
店の売上は、店舗の立地によるだけだ、と思われる。
それでも息子は、地元ではツルヤが一番だという。
根強い人気があるらしい。
私からみれば、清潔感がある店内を除けば、とくに特徴があるスーパーではない。
厳しい言葉だが、ワンストップショッピングの成れの果てがあるだけだ。
それに比べると業務スーパーなどは、独自の流通とメーカー機能をもつことで面白い存在になっている。
商品の独自性をもつこととは、スーパーでもメーカー機能と流通機能をスーパー自身で構築することで可能となる。
これからは、スーパーでも野菜や牛乳(酪農)、あるいは魚の養殖などの自社工場化が必須だ。
農協や漁協まかせの仕入だけでは変化は生まれない。
スーパーには、食を支える気概ほしいものだ。
これからのスーパーは、壮大な実験場だ。
金太郎飴が続く社会が発展することはない。
隣県へ進出することなど、とくに新聞にする記事でもないだろう、と私は思った。
この程度の内容が新聞記事になること自体が、日本に革新性がないことを証明しているようなものだ。
変わらない社会が続く。
メーカーでもあり商社でもあるというスーパーはでてこないものか、とこちらも本気で思っている。
ばかな、と笑われるだろう。
だが、私が考えてきたことの多くは、すべて実現してきた。
もっとも、他人が実現したのだから面目ないが。。。
世の中には、おもしろい人間が結構いるものだ。
私が考えることは自由であり、なんでもできると考えている。
そう思っていると、いつの間にかそういう世の中が実現する。
実に、ゆかいだ。。。