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成功報酬より経営者の経営姿勢をみることが大切だ
ベンチャー経営には、株式による成功報酬を与えることも多くなるが、固定的な給料で受け取る報酬よりも大幅に有利になることが多い。
成功報酬は、リスクをより大きく取るとことで報酬が拡大する傾向がある。現在のビジネスにおける成果主義も同様なことが言えるだろう。
成果主義は、当たり前なのだが無難を目指すよりも、リスクを大きく取る方が有利になる。
このような思考様式や心理状態、あるいは無意識の行動パターンがあるかないかは、将来の報酬を大きく左右することになる。
ベンチャー経営では、短期間で成功を目指すため、このような誘惑にかられるが、慎重に検討しておく必要がある。
実際、虚実が混然一体となり、危ない経営に陥っていた。
私は退職した後、ビジネスの本質的な理解ができたのだが、とくに専門性が高いビジネスを展開している企業ほど、虚業になりやすい。
先端分野ほど誰も判断できず、創業経営者の言いなりにビジネスが展開されてしまっていたからだ。
ブレーキ役がいないのだ。
まさに経営者の独壇場だった。
株式にも注意が必要だ。
株式公開を目指しているような企業では、しばしば社員や取引先へ自社の株式を購入させることがある。
私は、経営者がおこなうビジネススタイルや経営者本人の言葉と行動をよくみることにしている。
経営態度に疑問を呈する経営者は信用しないことにしているし、株式などに興味もなく購入はしない。
私が在籍していた一社は、社員持ち株会を通して株をもたせていたが、こちらは株式上場ができたので、社員もある程度のキャピタルゲインを得たようだ。
もう1社は、社員と取引先へ株式を購入させていたが倒産した。
株は価値を失った。
株を購入した社員や取引先は、どうなったのだろか、と私は思った。
私は、経営者の姿勢をみているから、どちらの会社の株式ももたなかった。
上場できた企業は、創業経営者や古株の社員はうかなりるおったようだが、株式公開で株主になった人たちは、公開時を超える株価になることは二度となかった。
この会社の株を購入した人たちは怨嗟の念だろう。
私は経営者の姿勢を必ずみることにしている。
同時に私のアドバイスをどのように聞くかで、経営者を判断する。
これは私の本能のようなものだ。
経営姿勢に問題がある経営者からはタイミングをみて離れる。
もっとも、この二社に限らず私の話を聞かないような経営者は、私に対して報復人事をおこなうことがよくあった。
二社の経営者には降格という制裁人事をやられたが、私はこれを機に逃げ出した。
結果は、当然だが正解だった。
人生とは、常に自分との勝負だ。