コロナウイルスcovid-19と貴志祐介『新世界より』を考える(ネタばれあるかも)
2019年12月から中国湖北省武漢で発生したコロナウイルス肺炎。
2020年2月28日現在日本で200人の人が罹患し、4人の方が残念ながら死亡しています。
世界で初めてのウイルスであり、特効薬もなくTVや新聞の報道で毎日
”重症肺炎” ”〇人目の死亡者” ”世界でまた患者増加”
と我々国民は目にし、
とてつもない怖いもの
という印象だけが一人歩きしているように思う。
人々はマスクを買いあさり、政府は人が集まる集会やイベント中止を要請し、学校までも休校に。
私は今の日本が、なんだか今まで自分が住んでいた日本でないように感じています。
よく考えてください。
●コロナウイルス(2月28日現在)
死亡者数 日本 4人/世界 2797人
●インフルエンザ
年間死亡者数 日本 1万人/世界 25〜50万人
圧倒的に季節性のインフルエンザのほうが人数は多いです。
当然、咳エチケットのためのマスク着用、手洗い、アルコール手指消毒はコロナウイルスを含むほかの感染症を予防するためにやるにこしたことない、というかやったほうが良いです。
しかし必要以上に恐れる必要はないのです。
繰り返しになりますが、いかに人々がTV、新聞などのメディアの情報を鵜呑みにしているか…というのが、今回わかったかと思います。
『新世界より』
TVを見ても新聞を読んでもコロナウイルスcovid19の話ばかりで気持ちもうんざり。
そんな中、以前友人からすすめられていた小説を思い出し読みました。
貴志祐介さんの2008年1月に講談社より出版された『新世界より』です。
上・中・下の読み応えあるSF小説。
普段はクスっと笑ってしまうようなハートウォーミングな小説しか読まない私。
ほぼ初めてのジャンルでした。
”偽りの神々に抗え”
この小説のサブテーマです。
ここからは小説を読んだ人しかわからない内容を書きますので、まだ読んだことない方は、そっと画面を閉じてください。
何が本当で何が嘘なのか真実はなんなのか
早季が住む世界は、幼少期から物の考え方を大人たちに刷り込まれ、”大人たちが作った世界”が”早季の世界”でした。
しかし、様々な経験をしていく中でそれらは正しくないこともある、それに気づいていく早季。
今、TVをつけると政治家、コメンテーター、医師という肩書のある人がCOVID19について語っている姿を目にします。
私たちは「TVで嘘は言わないだろう」という思い込みでそれらを信じ、疑うことをしません。
しかし、実際TwitterなどのSNSでソースを正しく示す医師やコメディカルの投稿を見ると「TVで発言している人たちが根拠のないことを言っているなぁ」と知れるかと思います。
『新世界より』の大人たち=TVで発言している肩書ある人。
一般人はそれらを疑うことをしません。
だって本当のことを知るための方法を知らないのですから…
奇狼丸やスクィーラを仲間かどうか疑う早季たち。
周りの誰を何を信じてよいのか…まさに今の日本国民だと思います。
バケネズミとTVで語る医師は一緒
バケネズミの染色体と人間の染色体は一緒。
姿形は違えど、もともとは同じ人種。
みんな同じ医学部を出ているのに、こうも考え方が違うのか。
正しい知識を発信している医師でも、TVなどのメディアでデタラメ医療を発信している医師ももとは同じ医学部を出ている同じ人種。
この点においても、小説を彷彿とさせました。
結局何が正しいのか
バケネズミたちは己の考え、世界が正しいと思い悪鬼(奴隷にした人間)をつかって人間に攻撃をしてきます。
人間も自分らの考えが正しいと思い、バケネズミに攻撃をし、最期は暴力(呪力)で戦いに勝利します。
今回はトンデモ医療を発信している人としていない人を例に挙げましたが、これは敵対しているものすべてに当てはまります。
お互いの群はそれを信じ、相手をねじ伏せる…
しかし、本当に自分の世界は正しいのか、相手の考えがあっているのはではないかと、常に考える(疑う)姿勢は大事なのではないかと思います。
看護師の世界でいうと、実際は間違ったことでも先輩が言っているから絶対正しいと思い込むみたいな。
最後に
このnoteを読んでくださった方には、本当に正しい情報を得てほしい、ただただそれだけです。
しかし、医療に携わっていないからこそ、メディアの情報を信じるしかない、これもよくわかります。
とりあえず信じてよいのはWHOや厚生労働省など公的機関からの情報です。
そして、貴志祐介さんの『新世界より』はコロナ情報に飽きた方はぜひ読んでみてください!