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#7 室越さんインタビューダウンロード(24.09.03)

こんにちは。今回は那須塩原市企画政策課のSHO・LEEがお届けします。

さて、まずは恒例のランチミーティング会場から。今回は「那須蕎麦 山月」さんにおじゃまして舌鼓を打ってきました。
のど越しの良い蕎麦と、盛り盛りの天ぷら! 最高でした。

那須蕎麦 山月さん/天盛りそば

昼食をとった後は、フィールドワーク。戸田調整池(戸田水辺公園)と那須疏水公園を訪れて、先人たちの行った事業に思いを馳せました。
ここから水を引いて那須野が原を潤そう!なんて判断どうやったらできるんだろう。今だったらドローンで空撮してなんとなく地形を把握してってできますが、当時はそうはいきません。ランチミーティングの会場を巡って小一時間議論するわたしたちとは次元の違う壮大さ。
改めて先人たちの偉大さを感じながら、ミーティングに向かいました。

那須疏水公園でそれぞれの思いにふける一同

それではミーティングのレポートに入ります。
今回は、6月末に実施した室越さんへのインタビューの復習です。
コアなブランドニットファンのみなさんはお気づきだと思います・・・。インタビューダウンロードの順番が違うのではないかと。
これには深いわけがあるんです。それはレポートの終盤で!


①室越さんインタビューダウンロード

前回同様、まずはかわまたさんからインタビュー内容の振り返りをしてもらいます。それを聞きながら残りのメンバー全員で付箋紙にメモをかきまくります。
室越さんは濃く深く市のプロモーションに関わってこられたので、書きたいお話はたくさんあるのですが、個人的に印象に残ったエピソードを抜粋します。

完成したワーク

まちづくりはひとづくり

質問②「まちづくりという観点で室越さんが大切にしていること、ありますか?」
那須塩原ブランドニットプロジェクトメンバー武田さん(以下、武田):あの、暮らすこととまちづくりをすることってすごい似てるようで違うような気がして、まちづくりっていう観点で室越さんが大事にしていることとか、これまで大切にしてきたマインドみたいな、そういうものがあれば教えてほしいです。

室越:そうですね。うーん。やっぱさっきもちょっとお話をしたかもしれないんですけど、自分たちがやっぱり楽しくないと、その楽しさって波及していかないんじゃないかなと思って、できるだけ楽しくっていうのは思って活動はしてます。
“まちづくり”って言っても結局“ひとづくり”だったりすると思う。ハードなところは作れないので私たちは。できるだけソフトの部分っていうとなると、やっぱ人に焦点が行くので、それって、人を盛り立てていくかっていうところは考えているかなと思います。

インタビューレポートから

行政の目線からすると「まちづくり」ってなんとなくハード整備を想起してしまうのですが、室越さんはそうではなくまちづくりを「ひとづくり」と捉えていました。
極端な例をあげれば、めちゃくちゃ綺麗で先進的な施設を作ったって、住む人が、使う人がいなければ全く意味のない施設ですよね。
未来を考えるとき、欠かせない視点だなと感じました。

淡さ/入会地での暮らし

室越:でも歴史もそうですけど、ちょうどここってね、東北の文化と関東の文化がちょうど混ざり合っているところなので、やっぱり淡いっていう言葉はあるのかなという気がします。

栗原:はい、そうですね。
僕らも東北から来てですね、少し関東寄りなので少し構えるんですね、若干。ご支援させていただくときとかって。で、関東寄りになってくるとですね、東北の人ってすごく静かでですね。物言いがあまりできなくてですね、何かガッと言われるとですね、しゅんとなってしまうみたいな感じなので、最初ってすごく構えるんですが、初回からですね、皆さんにお会いしたりとか、まち歩いてても、全然違和感がなくて、僕らでもここに入れそうみたいな感じがあったんですよね。
一方で、東京からも移住されてきた方々がいっぱいいて、皆さんもしかしたら居心地よく感じてるみたいな、ちょっと不思議なやっぱ曖昧さがあるのかなとかっていうことは直感的に思ってました。なんかそこがネガティブなのかポジティブなのかって

室越:そうですね、議論が必要でしょうね。でも何かしらやっぱり私もあるような気がするんですよ、特徴的なものが。でもそれが何かってのはやっぱりすぐには答えられない。うん。

雪国観光圏って言って頑張ってる地区があるじゃないですか。専門家に1年間かけてなんでこんな雪深いところに住んでるんだっていうのを、答えを見つけてもらったとかっていう話があって、何で本当にこんなに雪が多いところにわざわざ昔の人が住んだんだろう、先祖は住んだんだろうみたいな。結果、見えてきたのは、昔は雪があった方が便利に生活ができたんじゃないかっていう結論になったって言ってて、雪を保存しておけば夏場でも冷たいもので、食品材も保存できているし、動物をとるにしても足跡が残っているし、雪深いときは家の中で内職ができるだろうし、雪は当時はありがたいので、物流が発達してきて邪魔なものになっただけねっていう話をしてて。それって専門家の方々が1年間かけてようやく見つけ出してみたいなところもあって、でもやっぱり那須塩原市にもそういったものがあるんじゃないかなっていうふうには感じているんですね。それが見つかればやっぱりそのアイデンティティになるだろうし、一番初めの話になるんだろうなっていうのは、やっぱり私もそう思ってるんです、はい。

インタビューレポートから

室越さんのお話でも「文化が混ざりあう」というキーワードがでてきました。これは、#4 歴史分析(24.06.20)でも出てきたキーワードだったので、それを室越さんが実感されていることに驚きました。入会地として使われてきたこの土地柄が、まだ脈々と受け継がれているのかと思うとロマンを感じますよね。
また、心地よいコミュニティの形を探し続けている現代社会に向けて、淡さを持った入会地としての「那須塩原らしさ」をうまく表現できたらどんな反応が生まれるだろうとわくわくします。

個→全 / 全→個

室越さんと樋爪さんのインタビューを比較していく中で、違いも見つかりました。
この地域に熱い想いを持っているという点は共通しつつも、室越さんからは全体を見ながら個にアプローチしていくイメージを。樋爪さんからは個人の活動が全体に波及していくイメージをそれぞれ感じました。
もちろんこれはどっちがいいということではなく、どちらの動きもまちには必要不可欠です。
この動きをつなぎ、1つの面として編み込むことがこの「ブランドニットプロジェクト」の役割なのか・・・と付箋を貼りながら勝手に腹落ちしていました。
そして、この違いこそ、インタビューダウンロードの順番が逆になってしまった理由なんです!
樋爪さんのインタビューダウンロードを終えたときに、想像以上に室越さんのインタビューとの違いに気づかされたんです。
これはしっかりと比較しないといけないね、ということで室越さんのインタビューダウンロードの実施を決めました。

今後の動き方・やりたいこと

次回は「未来分析ワーク」に取り組みます。
博報堂生活総合研究所さんが公開している未来年表を分野ごとに見ながら、那須塩原に関係ありそうな未来をピックアップします。
出そろった未来をずらっと並べたら何が見えるのか・・・。プロジェクトメンバーで未来を見通します!

それでは以上で#7のレポートを終わります!
次回のレポートをおたのしみに!