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病院、施設、在宅でも起こりうる褥瘡、、、😣
今回は褥瘡についてお話していきたいと思います🌱
目次
⑴褥瘡とは
⑵褥瘡のリスク
⑶褥瘡の分類
⑷ドレッシング材、外用薬
⑸治すために一番必要な事
⑴褥瘡とは
褥瘡とは、いわゆる「床ずれ」の事を指します。
では、そもそもなぜ褥瘡は起こるのかそのメカニズムを説明します😊
大まかに言うと
→身体の一部に力が一定時間加わる
→血流が悪くなる(阻血)
→組織が元に戻らない障害を受ける
という流れで褥瘡ができます。
では、どのような力が一定時間加わると血流が悪くなりやすいのか説明しますね🌱
その力とは
①引張(ひっぱり)応力
身体に力がかかることで引き伸ばすように作用する力
②圧縮応力
身体がベッドなどに押し付けられる力
③せん断応力
ベッドから落ちないようにするズレによる摩擦の力
![](https://assets.st-note.com/img/1655448465977-9C7oC7Uxab.jpg?width=1200)
この3種類あり、これらの力がかかると、特に骨が出ている場所で圧力が集中し、組織に血液が巡らなくなります。
その状態が一定時間以上つづくと
①阻血性障害
②再灌流障害
③リンパ系機能障害
④機械的変形
の4つの変化が引き起こされます。
①阻血性障害
グルコースの供給が不足し、嫌気性代謝亢進から、組織内の乳酸蓄積が起こりpHの低下。微小血管が閉塞し、組織が阻血壊死状態に陥ります。
②再灌流障害
阻血による炎症性サイトカインやフリーラジカルなどの組織障害性物質が蓄積。そして、阻血性障害で一度途絶した血流が再開した際、蓄積された物質が阻血部位より広がり組織障害をさらに悪化させます。
③リンパ系機能障害
リンパ灌流がうっ滞することで老廃物や自己分解性酵素が蓄積されて引き起こされます。
④機械的変形
外力が身体に直接的に作用し、細胞のアポトーシス、細胞外マトリックスの配向性に変化が起こるものです。
これらのことが起こることで、褥瘡が発生し、さらに悪化していくと最終的には細胞死、組織障害へとつながってしまいます。
これらの状態を経て褥瘡が形成されてしまいます😢
では次に褥瘡の分類について説明します。
⑶褥瘡の分類
褥瘡の分類指標はいくつかありますが、今回は①NPUAP分類(アメリカの分類)と②DESIGN-R分類(日本の分類)を紹介したいと思います。
①NPUAP
NPUAPとは米国褥瘡諮問委員会(National Pressure Ulcer Advisory Panel:NPUAP)が提唱した褥瘡の深達度を表す分類です。
Ⅰ~Ⅳの4段階で分類され、数字が大きくなるほど褥瘡の深達度が深くなっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1655447040611-bURRQNxSnu.jpg?width=1200)
②DESIGN-R
DESIGN-Rとは日本褥瘡学会が開発したアセスメントツールで、
Depth(深さ)
Exudate(滲出液)
Size(大きさ)
Inflammation/Infection(炎症/感染)
Granulation(肉芽組織)
Necrotic tissue(壊死組織)
および末尾のPocket(ポケット)の7項目にわかれています。
評価は以下の表通りにします。
![](https://assets.st-note.com/img/1655447230290-GDpLgjsWHC.jpg?width=1200)
表記方法
DESIGN-Rは、
「d○-e○s○i○g○n○p○:○点」
と表記され、
状態が軽度であれば小文字、重度になるにつれ大文字で表記されます。
○部分には点数を入れます。
ちなみに、dとeの項目にハイフン(-)が入っているのは、DESIGNと異なり、総得点に深さの項目をいれないためとされています。
⑷ドレッシング材、外用薬
上記の評価項目でもお分かりいただけるように、褥瘡には様々な段階があります。
そのため状態に応じた処置が必要になります。
一概に
「この状態にはこのドレッシング材を!」
と言い切ることは出来ないのですが、
ある程度傾向が分かっていると褥瘡の治療に役立つと思うので、
次に褥瘡の状態に合わせたドレッシング材、外用薬の使用についてお話したいと思います😊
①ドレッシング材
ドレッシング材は創部の適切な湿潤環境を保ち、より早く表皮を形成するために使用します。
痂皮(かさぶた)の下よりも、ドレッシング材で湿潤保護した状況下の方が創傷治癒は早く、痛みも少ないとされています。
ですが、全ての創部に有効な訳ではありません😣
浸出液が多すぎたり、傷が深いもの、感染しているものなどは逆に悪化させてしまう可能性があります。
・浸出液が多い→浸出液を吸収してくれるドレッシング材
またはドレッシング材は使用せず外用薬の使用
・浸出液はなく、乾燥した壊死組織がある→水分を補給出来るドレッシング材
またはドレッシング材は使用せず外用薬の使用
というように創部が適切に湿潤するようドレッシング材を選択する必要があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1655447424616-upv2j8jVW1.jpg?width=1200)
②外用薬
外用薬の使用目的としては、
・壊死組織の除去
・抗菌
・肉芽形成、上皮化
・その他
が挙げられます。
それぞれ目的が異なるので、
壊死組織があるのか、
感染しているのか、
不良肉芽は無いが、良性の肉芽が形成されていないのか、
褥瘡の状態を正しく把握する必要があります。
外用薬の処方は医師がしますが、施設などでは医師に創部を診てもらう機会が少ないと思います💦
なので、創部と外用薬の関係を知ることはとっても大切だと思います😌
![](https://assets.st-note.com/img/1655448439270-Ovy5j0h3Yb.jpg?width=1200)
⑸治すために大切な事
私が考える褥瘡を治すために大切な事は
「毎日の観察と適切な処置。そして定期的な除圧」です。
当たり前ですけど、中々難しいですよね😣
褥瘡は簡単に悪化しますが、治りは遅いです、、、。
でも、確実にケアした分だけ良くなります✨!!
体位交換や毎日の処置など毎回毎回のひと手間が確実に治癒に向かうものだと思うので、私自身大事にしたいなと思うポイントです😌🍀
他にも
こんなケアが有効だよ!
って事や
感想などコメント頂けると嬉しいです✨