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仕事納めに振り返る。生成AIとともに歩んだ1年

今日は仕事納め。1年の締めくくりとして、無事に業務を終えることができたことに心から感謝しています。
今年は特に、生成AIを活用した授業を展開できたことが大きな成果となりました。


生成AIが変えた授業の形

教育現場でICTの活用が求められて久しいですが、多くの場合、ツールの「機能」にフォーカスした事例が多いように感じます。例えば、「このソフトウェアでこんな授業ができた」といった紹介がそれです。しかし、特定の単元や場面だけに有効な場合が多く、他の授業に応用するのが難しい場合もあるように思います。

その点、生成AIは汎用性が高く、どの授業にも自然に組み込める可能性を秘めていると実感しています。
今年、実際に生成AIを授業に取り入れたことで、生徒たちの自主性が大きく向上しました。生成AIを使いこなすにはプロンプト(命令文)の入力が必要で、これには思考力・判断力・表現力が求められます。これらの力を高める絶好の機会となりました。


生成AIの教育的効果

生成AIの活用は、単なるテクノロジー導入にとどまりません。それは、以下のような教育的効果をもたらしました。

  • 思考力・判断力の向上
    プロンプトを工夫し、期待通りの回答を得る過程で、生徒たちは試行錯誤を繰り返します。この過程が、論理的思考や問題解決能力を育てる機会になると思います。

  • 自己調整力の強化
    自分の目標に向けて、何を学ぶべきか、どのような力を身につけるべきかを生徒自身が考えるようになりました。

  • 主体的に学習に取り組む態度の育成
    生徒たちは「自分だけでは思いつかないアイデアを得られるのが面白い」「将来社会で役立つと感じる」と、生成AIの活用に前向きな姿勢を示してくれました。


生成AIの未来と課題

生成AIを教育に活用する上で、特に注目したいのがプロンプト・エンジニアリングです。プロンプトの質は回答の質に大きく影響するため、このスキルを磨くことで生成AIの活用範囲をさらに広げることができます。また、適切なプロンプト設計は、生成AIが誤った情報を提供する「ハルシネーション」を防ぐ有効な手段でもあります。

さらに、最近登場したSoraのような生成AIを活用した動画作成サービスは、教育現場に新たな可能性をもたらしています。
私が担当するビジネス情報科のマルチメディアコースでは、生成AIを活用して、文章だけでなく、画像や動画も自在に生成できるクリエイターの育成に力を入れていきたいと考えています。
私自身もプロンプト・エンジニアリングのスキルを高め、次世代の社会で必要とされるリテラシーの育成に注力していきたいと思います。


私たちも「学び続ける」ことを意識しよう

生成AIは日々進化しています。それに伴い、私たちも自分のペースで学び、進化していく必要があります。新しいテクノロジーを学ぶことに恐れる必要はありません。それどころか、新たな発見や体験が得られる楽しい時間にしていきたいと思います。
そのためにも、積極的に活用し、わからないことがあれば一緒に考えながら進めていく。そして、その価値を次世代に伝えていくことが、私たちの使命であると感じています。

1年を振り返り、生成AIとともに歩んだ日々を糧に、来年も新たな挑戦を続けていきたいと思います。

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