自分で考えて、表現する、伝えるを繰り返すキャリア教育。
今年度より、岡山御津高校の探究学習等をサポートするコーディネート事業を請け負っています。1年生の「産業社会と人間」では、
自分視点の「働く」
社会視点の「働く」
「生きる」をデザイン
の3ステップで2~3学期の学習を進めていきます。このnoteでは、1.自分視点の「働く」のパートで企業見学を行った活動について整理します。
訪問前学習
企業等に訪問する事前学習として、自分にとって働くとは何かを考えていきます。まず、働くに含まれる3つの要素「経済性/社会性/個人性」のうち、どの要素をどのくらい自分は重視しているのかを下記ワークシートを使って見える化します。
次に、「働くことは苦役か、否か。」という問いについて、お互いに意見を出して話し合ってみます。そのとき、自分の意見(苦役だと思うor思わない)に関する経験と価値観、感情をワークシートにまとめたうえで、書いた内容を共有します。
これはメンタリングと呼ばれる概念図で、自分の意見の背景にある要素を開示することで、自己理解・相互理解を促進します。
しかし、こうした働くことについて考えるにあたって、自分のなかには考える材料があまりに少ないことに気づきます。大人たちに聞きたいことってどんなことか、オンラインツールに質問をみんなでブレインストーミングしました。これらの質問案が、見学当日の質問につながります。
企業・高等教育機関の見学
いよいよ企業見学!見学には、下記の企業さま・高等教育機関さまにご協力いただきました。
事後学習
企業・高等教育機関の見学を経て、どのような学びがあったのかを振り返ります。「企業見学してみて、新たに発見したこと」という観点に加えて、事前学習時に出した問い
についても考えていきます。手法は哲学対話に近いものを用いました。2人組あるいは1人で考えた意見を一斉に黒板に記入して、その内容をもとに担当教員が深掘りしていきます。
先生の声
1年生の産業社会と人間は、「自分を知る」「職業を知る」「社会を知る」をテーマに実施してきました。その中で特に「物事を自分で考える・決める」という体験を意識しながら取り組んでいます。自己決定を繰り返すことで自信がつき、進路に結びつけてほしいですね。
企業訪問へ同行した際に、普段の授業では質問をあまりしない生徒が前のめりになって訪問先の方へ質問していた姿を見ることができました。自分で考えてみて、その考えたことを表現する、伝えるという機会を増やしていきたいです。こういった積み重ねは、文化祭や体育祭のクオリティにも影響していると実感しているので、今後も活動を継続していきます。