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多分野に挑戦、力試しの放課後プログラム
このnoteでは、勝間田高校にて行った放課後プログラム「アフタースクール・カツトレ」についてまとめます。しょうおう志援協会主催・NPOだっぴ協力という体制で、学校内や卒業後の就職・進学先や地域社会において、中心的な役割を担ったり、メンバーの一員として活躍できる人材を育成するための講座を開講しました。
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冒険準備
まずは基礎編として4回のプログラムを実施しました。
聴く力・コミュニケーション力を高めよ!
相手の物語をエッセイにせよ!
大人たちのこれまでの物語から、自分の未来の物語を創造せよ!
ラジオDJとなって、ポッドキャスト番組をつくれ!
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どの回も他者とのコミュニケーションを通して、自己理解・他者理解を深め、それを表現する活動です。そのコミュニケーションにおいて、ファシリテーションの基礎知識をインプットし、相手のことをより詳しく知るための質問力や自分のことを伝える力の向上を目指しました。
基礎編のあとは挑戦編。「勝間田ショートチャレンジ!」と称して、各分野の大人たちからの挑戦状に挑みます。
高校生は3人1チームを組み、講座の時間のみならず、講座終了後から2週間の期間でアイデアをブラッシュアップして提出。提出されたアイデアのうち、担当講師(各分野の大人たち)が優秀賞を選定します。
勝間田に今こそ必要なカフェのメニューを考えよ!
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【講師】寺田伊織さん(株式会社kakeruX)
飲食店の立ち上げについて簡単に学び、集客に重要となるカフェのコンセプトを決めます。テーマは、勝間田エリアに今こそ必要なカフェ。それに合ったランチメニューを1品、月の売上も計算して考えます。
【優秀賞】筋トレ好きな人にたくさん食べてもらうカフェ
●選出理由(寺田さんより)
本講座は、「自分が提供したいというだけでなく、顧客が求めていることも大事であることを知ってもらうこと」と「(飲食業に限らず)しっかりと利益をだすことは難しいということ」の2つを目的として開催しました。その意味で、ターゲットとなる顧客が明確で提供するメニューを求めていることがイメージしやすく、その上でしっかりと利益をだせているという点で、筋トレカフェを考案したチームクライマーを選出させて頂きました。また、カフェ提供だけでなく、ジムの要素も入れることで、収入源を増やしているというところも、非常に評価できる点だと思います。(以下略)
勝間田駅の活用アイデアを考えよ!
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【講師】小林さん(勝央町役場)
行政の視点から見た勝間田駅の課題などを伝え、勝間田駅の「不」を解消し、活性化を目指すアイデアを考えます。
【優秀賞】カツー(勝間田壱番屋)のガンダムマンホール 他
●小林さんよりコメント
提出してもらった内容の中では、食品コースの肉味噌の販売や園芸コースの花の販売や森林コース作品展示及び販売など、勝間田高校をPRする場として勝間田駅を活用していきたいというアイデアがあり、駅を一番利用しているといっても過言ではない勝間田高校生が自分たちの高校のPRに使いたいと思ってくれているのはとてもありがたく、町としてもしっかりお手伝いさせていただくつもりです。最高形の理想に書いてあった「勝間田壱番屋」がどんなお店になるのかもとても気になっています。
人の心を動かすデザインを制作せよ!
【講師】池田涼香(フリーランス/デザイナー)
デザインの制作方法や考えるべきポイントなどを知り、ノーコードのデザインツールを活用してデザイン制作に挑みます。
【優秀賞】題目:チェーンソー木を切る授業
●選出理由(池田さんより)
選出作品は、ビジュアルイラストの魅せ方とキャッチコピーの良さが際立っており、チェーンソーを扱ったド迫力のシーンを描くことで記憶に残り、流行作品にかかったキャッチコピーにすることで興味関心を引き、上手に森林コースをPRできていると感じました。社会生活や仕事においても必ず、“魅せる”という考え方が大事になってくる場面がたくさんあります。例えば、新商品のお菓子がコンビニで売っていたときに、パッケージや見た目でおいしそう!と魅せられて「選んで」ませんか?まさしくその疑似体験が今回の機会ではないでしょうか。(以下略)
ダンボールを使って、物販の魅力的な陳列を考えよ!
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【講師】里見允二さん(サトミ紙工株式会社)
サトミ紙工さんからダンボールをご提供いただき、ダンボールディスプレイの制作など、ダンボールを活用したアイデア創作を行います。
優秀賞発表&振り返り
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各挑戦状における優秀賞を表彰。また、各自で振り返りを行い、カツトレ全体を通しての学びや気づき、新たな発見を整理します。進行は中村さんが担当。
生徒の感想
僕はポスター制作は苦手だけど、みんなと協力することですごく良いポスターが出来たので協力は大切だと思った。
他己紹介をしよう!の回が印象に残っている。まだ、メンバーについてよくわかっていない状況で他己紹介を書いた。ある意味、第一印象や初めてあったときにだけ感じられるような偏見が詰まっていると思う。他のメンバーが自分について、またその時の自分が書いた他のメンバーについてをどのような文章で表現したのか、カツトレが終盤に近づくにつれ気になった。
普段関わらない人と関われたり、自分の分野以外の学びをできてよかった
しょうおう志援協会・本行さんより
最後の振り返りの中で、「自分のことを中心にしか考えたことがなかったけど、他人の立場になって物事を考えることが大切だということが分かり、それをカツトレで体験できたことが良かった」と言ってくれた男の子や、「やりたいアイデアはたくさん浮かんでも、限られた時間と条件の中でそのアイデアを実現させる難しさを感じた」と言ってくれた女の子など、きちんとそれぞれの生徒の中にカツトレに参加したことのプラス要素が身についていることが分かる感想を聞くことができてとてもよかったです。
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