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企業活動の紹介番組を探究学習で活用する
株式会社瀬戸内海放送さんが運営するWEBメディア「高校生と見つける、私たちのSDGs探究ネット(通称:探究ネット)」。高校の探究学習をサポートするねらいがあり、今回NPOだっぴとのコラボで探究ネットを活用したワークショップを開発させてもらいました。
10月25日、香川県立三本松高校の1年生を対象に、開発したワークショップを実施しましたので、その模様をご紹介します。
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ワークショップの大まかな手順は下記のとおりです。
【HOP】動画から企業活動等を俯瞰的に理解する
【STEP】自分とキーワードの距離感を考える
【JUMP】自分のマップを共有する
動画から企業活動等を俯瞰的に理解する
まず、視聴する動画を探究ネットから選びます。掲載されている動画は、テレビ番組「高校生と見つける、私たちのSDGs」を2~3のチャプターで区切ったものです。
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選んだ動画のタイトルをワークシートの真ん中に書き込みます。動画を見ながら、登場するキーワードをワークシートに書いていき、関連があると思われるキーワード同士は線で結びます。その言葉をキーワードとして書き留めておくかは高校生次第です。
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自分とキーワードの距離感を考える
ワークシートに抽出したキーワードのうち、
もっと知りたい
何か気になる
別に気にならない
をそれぞれ選びます。選んだキーワードには目印としてシールを貼っておきます。
自分のマップを共有する
自分がつくったシートをWEBツールで共有します。同じ動画を選んでいても、人によって書き留めている言葉が異なっていたり、シールを貼っているキーワードが違っていたりします。
こうして他者の制作物と比較することで、自分の関心の特徴などの輪郭が明らかになっていき、自己理解も促進されます。
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高校生の感想
キーワードをまとめてつながりを見つけることでふつうに調べるよりもより深めることができると学んだ。
同じ動画でもキーワードは全く違っていておもしろかった
今までの探究はどうやって調べたらいいかわからなかったが広げ方がわかった
電気についての動画を見てマインドマップにしてみて、電気で困ることは災害などで停電になることで、その対策としてマイクログリッドという地域でエネルギーを供給するものがあると学んだ
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実践後記
このワークの狙いの一つとして、自分と社会との距離感を再構築するということがありました。それは例えば、「高松市役所のデジタル化」という事象に対して「なんか遠いなぁ」と感じていたとしても、それをよく紐解いていけば「バスの到着時間」というキーワードが発見され、「これは自分と近い」と感じたりすることで、自分と事象との距離感が更新されるという感じです。
また、このワークにおけるマップ制作はいわゆるマインドマップのようではありますが、思考としては自家発電による創発ではなく、動画の内容を聞き取っているという点で全く異なります。自分の力だけで発想を広げるのは難しいという高校生も、動画に出てくる言葉がモデリングとなるので、ワークシートに書きやすいように感じました。
アーカイブ動画という外部記憶装置を使って、事象の細分化(「高松市役所のデジタル化」→「バスの到着時間」)の過程をインストラクトされ、普段自分は使っていない言葉だけど動画内で使用される言葉を書きとることで語彙が増えるという効果も期待できるのではないかと思いました。
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