心のセルフケア
毎月第2日曜の「季節をめぐる気功」、この秋は「心」がテーマでした。
2023/10/8 於:朝日カルチャーセンター中之島 天野泰司
心は、いくつになっても深めていくことができる。
心を整える、深めることは一生の宝物。
日常に出会っている、見えている心を「顕在意識」と呼び、
気づかないけれど存在する、見えていない心を「潜在意識」と
仮に分けて考える方法がある。
気づかない部分の心、は、気分や思考の向かう方向を司り、大きな作用を及ぼす。毎日見るもの、聞くもの、運動、気候風土などは私たちに大きく影響している。
顕在意識はごく一部、氷山の一角。潜在意識は自分ひとりだけのものではなく、他の人たちともつながりあい「集合的無意識」を形成している、と
心理学者ユングは考えた。
例えば隣の人が落ち着かないと、私も落ち着かなくなってくる。
私が心を整えると、それは周りに広がっていく。
私の悩みが解決すると、周囲の人たちも楽になる。
森林に入ると心地がよいように、自然界の中で私たちは互いに影響し合っている。
森の中に入ったように、体の中の気持ちよさを感じてみる。
そうすると、心も気持ちよくなってくる。
体と心は分かれていない。体が変わると心が変わり、心が変わると体が変わる。
体を細かく、丁寧にゆるめることが大切。
生活のなかで、丁寧に体をみて、ほぐれていくプロセスを味わうと心の調整ができるようになる。
体がほぐれると、心がほぐれる。
怪我や病気をしても自然に良くなっていくように、
心も、元来の自然な状態に戻ろうとする。
急がないこと。「そういう時もあるんだ」くらいに思う。
記憶や体験、意識の中で作り上げたことで心の幅を狭めている。
赤ちゃんのような心は、みんな持っていた。そうした記憶は、なくなることはない。
大人になって赤ちゃんの無垢な心に戻ることは、大人の醍醐味。俗心を持ちつつ純真に還っていく。そうすると体もすっきりしていく。
その人そのもの、が見えてくると楽しい。
苦手な相手は、克服しなくていい。例えば森で動物どうしが出会ったら、本能的、動物的な感覚がぶつかりあう。折り合いの良し悪しはあるもの。
親子は一番難しい。フィーリングはそろえやすいが、祖先の体癖によって子供に自分とは違う体癖が入ってくる。
変えられない、選べない関係は、乗り越えようとしなくて良い。「この人はこういう人だ」という理解を深め、自由に選んでいい関係では、フィーリングの合う人と過ごす。
ぶつかり合い、嫌なこと苦しいことはある。楽しいこと、ワクワクもある。
どれかだけを掴み取ろうとすると、他も捉えられなくなる。
[実習]頸椎2番左右〜頭部活点〜上腹部のてあて
骨盤の前後たおし〜左右のねじり〜側腹のてあて
頭部活点は自発的、本能的な働きの誘導。大脳の働きを抑え、からだの声を聞けるようになる。痛み、不安が出ても心配せず、隠れている異常を迎え入れる。
秋のお彼岸から春のお彼岸までは水を飲む。
美味しい水を、少しずつ味わって。乾くと目が疲れる、体が潤うと心も潤う。
秋は暖かい汁物もよい。真冬になると冷たい水がよい。
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