あなたの神は、神ではない
The Book of Life
12/18のテーマは
Your God Is Not God
J.クリシュナムルティの言葉を、1日1ページ 、365日分に編集された本
「The Book of Life」を 一日分ずつやさしく翻訳し、
気功的な補足や解説を添えています。
和訳&補足解説 天野泰司
和訳
神を信じるものが、神を見つけることは決してできません。
真実に対して開いている人は、真実を信仰することなどありません。
未知に対して開いている人は、未知を信じることもないのです。
結局のところ、信仰とは自己防衛の一形態であり、
小心者だけが神を信じるのです。
戦時下の飛行士の信仰をごらんなさい。
爆弾を投下しながら、神は我らと共にあると唱えるのですよ。
つまり、人を殺し、搾取しながら、信仰する。
あなたは、神を崇拝しながら、
情け容赦なくお金を巻き上げ、軍を支援し続け、
それでいて、慈悲や思いやり、親切心を信奉しているなどというのです。
信仰が存在する限り、「未知なるもの」は決して存在しません。
未知について考えることはできず、
思考が未知を測り知ることは不可能なのです。
精神は過去の産物です。
昨日の結果である心が、どうして
未だ知らないものに対して開いていることができるでしょうか。
心はイメージを投影できるだけで、
投影されたイメージは、リアルではありません。
ですから、あなたが信じている神は、神ではないのです。
自分で作り上げたイメージ、
自分を満足させるためのイメージなのです。
リアルな真実がそこにあることができるのは、
心のあらゆる活動プロセスを、自身で悟り、
すべての精神活動が止んだときです。
心が完全に空っぽになった、そのときにだけ
未知なるものを感受することができます。
財産や人々など、さまざまなものとの関係性を覚悟し、
正しい関係性が築かれるまでは、
心が浄化されることはありません。
関係性の中にある、
ありとあらゆる葛藤のプロセスを心が把握しない限り、
心が自由になることは不可能です。
心のまるごと全部が静かになったとき、
精神の活動が完全に止み、何ものも投影せず、
求めることもなく、全くの静寂となったとき、
ただ、そのときにだけ、
永遠であり、時間を超越したものが
初めて立ち現れるのです。
J.クリシュナムルティ 訳・天野泰司
気功って、こんなもの!?
気功は自由でシンプルです。
メディアの影響で、気功にはさまざまなイメージが染み付いていますが、
実際に体験してみると、新鮮な感覚で、
気功そのものを楽しむことができるでしょう。
気功をするときに、特に大切なのは、
この、日々新しいフレッシュな感覚です。
簡単な動作なのに、奥が深く、心身の変化が次々にあって、
毎回毎回楽しみがあり、大小の発見があります。
それは気功が、からだの中にある自然と出会っていく技術だからです。
大自然は一つも間違うことのない完璧な秩序を保ちながら、
一時も止まることなく常に変化し続けています。
思い込みの自分ではなく、
この、ありのままの、リアルな自分と出会っていくことで、
学習や習慣によって形作られてきた自分とは異なる、
生まれながらにある本来の輝きに気づいていくことになるでしょう。
でも、それは、精神世界チックな特別なことではなくて、
ごく普通のこと。
いわば、俗的な大人であって純真な子どもの心が目覚めるようなこと。
だからこそ、私たち気功協会は、
手のひらをなでたり、ゆっくり息を吐いたり、胸をなでおろしたりする
ごく普通の動作を使って、やさしい気功を編集し、みなさんにお伝えしているのです。
気功ってこんなものかなと想像しているだけでは、
リアルな自分は体験できません。
実際に動画を見て、自分で一緒に動いてみて、
そして自分の体との対話がスタートしたら、
そこからが自分との新しい出会いの始まりです。
NPO法人気功協会運営責任者 天野泰司