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若者達+セミナーを終えて「独り言」

「命の花プロジェクト」」+「危機感」

以前このブログでも取り上げた動物たちの「殺処分」問題、昨日、テレビの特集で「命の花プロジェクト」の取材ドキュメントがあった。

【命の花プロジェクト】

『青森県立三本木農業高の動物科学科の生徒が少しでもペットの殺処分を減らそうと、殺処分後の犬の骨を土に返して花を育てる活動「命の花プロジェクト」。活動を始めたのは2012年。生徒が県動物愛護センターを見学し、殺処分後の犬や猫の骨が「事業系廃棄物」の分類で、「ごみ」として扱われることに衝撃を受けたのがきっかけ。ペットブームの陰に隠れた悲しい現実を知ってもらうため、同センターからもらい受けた骨を手作業で細かく砕き、土に混ぜて花を栽培した。花を見るたびに死んだ動物のことを考えてほしい―とのメッセージ。 』

取材から、日本人の心の退廃が浮き彫りされてくる。命の尊さ、大人達は口ではそう言い放つ、しかし、現実は違う。年間17万頭に及ぶ動物が殺処分されている。今、友人がフェイスブックを通じて、この運動とはべつに動いている。我が家にも捨て猫がいる。仕事として殺処分をされている方々の気持ちを思うと辛さが伝わってくる。その方々からも悲痛な叫び声が上がっている。「事業系廃棄物」とされ、供養もされず捨てられていく動物たち。「最近の若者は…」という台詞は最早当てはまらない。青森県立三本木農業高の動物科学科の生徒さん達の思いは話題となり、命の花プロジェクトは広がりを見せている。しかし、命の大切さを最も感じている高校生達は、何よりも殺処分「0」を願っている。彼らの行動から大人達は学ぶべきだ。そして、大人達は恥じなければならない。言いようのない思いが体中を駆け巡った。

「危機感」

昨日は、プリンスジュニア相模大野教室主催のセミナーが行われた。「ここまで広がる学力差」という演題で行った。小学校入学までに何が必要か、様々な事例をだして説明解説させて頂いた。まずは、教育改革の話しをさせて頂いた。大学入試・英語指導・道徳指導・年長からの義務教育化など、義務教育の年齢の引き下げを除けば、数年後必ず子ども達に関係することばかりだ。教育改革には、保護者も耳目を集めておく必要がある。道徳の教科扱いは、前にも述べたが、言い換えれば子どもの心の評価だ。だれが心を評価できるのか甚だ疑問だ。

小学生の国語指導について話しをさせて貰った。ある、教科書準拠の問題集を例に挙げた。促音、長音、拗音の指導について、なるほど、これでは子ども達が読み間違えると思われる問題点を指摘させて頂いた。音節指導を行うことで防げる読み間違い、書き間違いでは、皆さんが集中して聴かれていた。時期的に今から始めるべき入学準備の学習は、ひらがなの読み書き、それも、五十音表の文字だけでなく、促音、長音、拗音等の読み書き学習、加えて漢字学習の先取りの必要性を解説した。子どもは、家庭が、保護者が守ってあげるべきだ。学力低下は、幼児から既に始まっている。

140億もの脳細胞を持ち生まれた子ども達が、何故、その後優劣の差を開いていくのか、それは、幼児期の学習環境によって大きく左右される。幼児教育の重要性は、新指導要領が定着するに従い、次第にその必要性を増している。

今回、参加された保護者の意識は高かった。その集中力に驚かされた。祖父にあたる方の真剣さにも驚かされた。講演中、聴くときの鋭い目つき、そして、メモする時の集中力にも圧倒された。帰り際、素読の話しで盛り上がった。何度もうなずき返し、話し手が話しやすい環境を整えて頂いた保護者の皆様にここより感謝したい。

子ども達の学力に、保護者はもっと危機感を持つべきだと思う。子ども達の学力・体力・精神力の落ち込みはかなりの所まで来ている。子ども達に考える力をつけると言っても、その底辺の能力をどうつけていくのか、幼児期から学ぶべきことは山ほどある。学ぶべきことの「つけ」は許されない。セミナーに参加される方々の、教育への意識を、もっと多くの方々に持って頂きたい。そう思う。親の意識の持ち方が子どもの学力差となって表れるのではないだろうか。

2013/11/18


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

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