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願い「独り言」

「何ができるのか?」

都知事選が終わり、2週続けて大雪に見舞われた。都知事選の焦点でもあった「待機児童0」「保育施設の拡充」の考え方に私は疑問を持った。ある候補者は、施設のハード面のみを強調していた。現実社会では保育士の数が圧倒的に足りない。箱物を幾ら作ろうと、そこで従事する人がいなければ全く意味がない。
どうも、政治に携わる方々には本質や根本を考える事が抜けているようだ。実際、本気で待機児童0を目指しているのだろうか。それは、子ども達の存在も考えての政策だろうか。保育施設に預けられる子ども達のことを考えているのかが問題として上がってこないのは何故か。

保育施設拡充の手前に、預けなければならない親の生活状態、そして、預けられる子ども達の精神や心理面等、両面について考える必要は無いのだろうか。彼らの成長に、この問題は深く関わりのある問題だ。心が成長する時期、親と離ればなれになる時間が多いことがとても気になる。

幼い子どもの成長発達には、母親、父親の存在はとても重要だ。今の日本社会では、5組に1組が離婚しているという現実がある。現役の教師が、学校には教育も秩序も存在しないと言い切った。子ども達も、先生達も、保護者も、特にまともな大人の不在が益々教育現場を荒廃させているという。

学校内にも各クラスや、要所要所に監視カメラが設置される日も近い。このままで子ども達は大丈夫だろうか。人間として成長できるのだろうか。世の中はとても便利になった。科学も発達し、遠方へも短時間でいけるようになった。しかし、何故、精神的に病む人が増加するのか。社会全体が病んでいる。相変わらず自殺者が多いことでも頷ける。家族のあり方の変化は、そのまま社会の変化に繋がっている。人の生き方に何か根本的なものが欠けているのだろうか。私たちは、将来の社会に何を望むのだろう。

コメントの中に、お子さんが「いじめ」にあっているようだと書かれていた。「いじめ」もより複雑化している。そして、最も恐れることは、「いじめ」に対する「慣れ」が出始めていることだ。相手を、自殺やけがに追い込む手前までの「行為」が「いじめではない」とし始めている。

つまり、いじめと認識するまでの許容範囲が広くなっているのだ。もっとも問題なのが、いじめる側も「いじめ」を認識していないことだ。単純に遊びの延長と考えている。自分の鬱憤を晴らすように。ここまでくると最早、ノーマルな精神状態とは言えない。「この程度なら良いだろう。」と学校側や教師までも自ら許容範囲を広げている節もある。驚くことに、この「いじめ」は社会にまで持ち込まれている。大人になりきれない者達が、そのまま社会に出ても「いじめ」を繰り返す。それは職業や場所を選ばない。そして「いじめ」には年齢という境はない。

子ども達から「殺すぞ」ということばを良く耳にするようになってきた。ことばの乱れを子ども達の会話から感じ始めていたが、それは、彼らからの大人社会に向けた危険信号・警告ではないだろうか。子ども達の心の発達を考えると、幼児期、親の関わり方はとても重要になる。だからこそ、子ども達との時間を大切に扱って頂きたいと願う。

子どもが「いじめ」を受けていると感じた場合、親は、その実態ではなく我が子の変化を肌で感じている筈だ。今回コメントを寄せて頂いた方も、そうした子どもの信号をキャッチできる保護者ではないだろうか。まず、お子さんと世間話程度から会話を多くして頂きたい。沢山沢山話をして頂きたい。そして、お子さんが話し始めたら、うなずき、ゆっくり話し終えるまでお子さんの話に耳を傾けて頂きたい。お子さんの気持ちを受け止められる大人であることを実感させてあげることが大切だ。

これは、いじめている側の子にも同じ事が言える。現代のいじめは大人社会を反映している。これをチャンスとして、親子関係の見直しができる筈だ。大人側の感情的な行動や言動は、返って事を大きくするので注意が必要だ。時折、いじめは大人同士の代理戦争になる場合がある。根本を考えない、本質を見抜けない一時しのぎの解決策は大人側の勝手な解釈だ。主体はあくまでもこども達であることを忘れてはいけないだろう。コメントを頂いた「保護者です」さんへ

お子さんが、人間として成長し、親子間の絆を深める良いチャンスとして、この問題に取り組んで下さい。また、お子さんだけでなく、相手の子の成長も考えられる大人としての対応をお願いします。お一人で悩まれないようにされて下さい。私自身、具体的に何もできず申し訳ありません。月並みなことばですが、お子さんが、このいじめを家族で乗り越えられ、逞しく成長されることを切に願っております。
石川

2014/2/16


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

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