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子ども達は学びたがっている「独り言」

「今の社会に子ども達から喝!が入る」

「正義」久しぶりに聞くことばだ。偽装社会と言われる現代社会で起きる事件を締めくくるのは司法と警察・検察なのか。こうしたえん罪は、袴田さん以外にも、無実の罪で投獄された方の数はどれほどあるのかと疑ってしまう。それも証拠の捏造を取り沙汰されては言葉が出ない。正義を守るはずの司法も、警察や検察も、その存在自体が否定されかねない程の罪を犯してしまった。権力というものを持つ前提には、間違いなく「正義」を追求することなのだが、この二字熟語を失うと警察や検察は社会の凶器と化してしまう。最近、頻繁にテレビで警察の活躍を特集しているが、これ自体とても危険な面を孕んでいる。再審ということで、まだ結着はついていないが、警察や検察のこうした疑惑は、社会というより、子どもの心理面に与える影響は計り知れない。

春期講習も1週間が過ぎようとしている。今年度は多忙で小学生の授業をしてこなかった。そこで、春期講習は是非指導させて欲しいと頼み込み、小学生高学年の算数と中学生の数学の授業をさせてもらっている。久しぶりの小学生の授業、久しぶりのフラッシュカード、暫くすると何十年も行ってきた授業の感が戻ってきた。一人の先生が、1年生から通って来てくれている子どもに、「○○ちゃんにとってアップル(教室の名称)はどういう存在」と尋ねた。すると「楽しくて・面白いところ」という答えが返ってきた。小学生達の授業は文句なく楽しい。私の授業は全てを教えない。常に考えさせ、気付かせることに徹している。実は、先生方の研修も同じだ。全てを指導するのだが、人は、悲しいことにその半分程度しか記憶していない。だから気付かせたり、考えさせることが重要だと思っている。自ら考えた解き方や式、気付いた法則性は記憶の加工の中で、更に大きく重要な記憶となっていく。記憶としてある知識は、単に知っているだけに過ぎない。それを他の知識と組み合わせ、新たな形に作り替える作用、それが思考だ。思考の過程で生まれる新たな考え方、これを見つけることこそ真理探究だ。

小学生の集中力は中学生以上の力を出すときがある。向上心も同様だ。しかし、彼らは、異口同音に「学校はつまらない!」と言い切る。では、何故、塾が楽しいのか。わざわざ学校の授業を終えてから来る塾、春休みなのに数時間勉強する塾が何故楽しいのか。脳には「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」という本能があるという。本能のままに人は社会というコミュニティーを作った。会社も作った。宗教もそうだ。そして、学校を作った。子どもには本来「知りたい」という興味や好奇心が最も強い筈だ。それは生きる上で必要だとわかっているから。「子どもは学びたがっている!」私は、今回の春期講習でそれを実感した。「あっ!!」「そうか!」子ども達が問題に取り組み自ら気付いた瞬間に発する声は聞いていてとても清々しい。それは、今朝の朝のようだ。

学校は、こうした子ども達が持つ本来の姿を引き出しているのだろうか。学習は、子ども達にレッテルを貼るために行うのではない。優劣を付けさせるために行うのではない。塾に来ている子ども達のはつらつとして学習に取り組む姿を、顔を、先生方や保護者の方に見て貰いたい。

事務仕事に忙殺される先生、学校という閉鎖的な職場で管理され、子ども達以上に「いじめ」にさらされることもある環境、いくらシステムを変えようが、組織の本質が変わらなければ、その中にいる人たちの思いが変わらなければ、何も変わらないだろう。教育の本質を忘れた学校には求めるものは何もなくなってしまう。今もある「いじめ」問題を隠蔽使用とする体質、どこか袴田問題と酷似している。

塾と学校は決して敵対する関係ではない。互いに地域で子ども達の健全な成長を願う教育機関として、彼らを共に見守る子ども達の為の大人の組織だ。今日も子ども達が元気いっぱいにやってくる。こちらはセーターを着ているのに、彼らはたぶん半袖で来るだろう。有り余るパワーと、知的好奇心をいっぱいにして。

2014/3/28


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川先生監修!

幼児教室・学習塾のキッズスクールアップル富ヶ谷
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