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教育の第一歩

「子どもの成長発達に欠かせないもの」

教室から、楽しそうな先生と子どもの会話が聞こえてくる。子どもの話から、この間の成長が見えてくる。会話と共に、先生と子どもの信頼関係も見えてくる。共に相手を見て直接ことばを交わす。幼児期のこうした当たり前の指導が子どもを変える。直接の会話から受ける様々な知的な刺激、優しい微笑みやことばがけ、そして時に厳しい対応から子ども達は、人生を左右すると思われるかけがえのないコミュニケーション能力を養っていく。これこそが教育の第一歩なのだろう。幼児や低学年指導こそ、こうした人間的な接し方が大切なのだと強く思う。ある意味、時代に逆行するようなこうした「アナログ的」学習指導は、今後、最も重要視されなければならない教育の一つだと思う。と言うより教育の基本なのだろう。これは、現代社会で最も欠けている指導の一つではないだろうか。家庭でも、学校でも、塾でも、そして社会でも。

最近、大人も子どもも人との関わり方がぎこちなく、互いにコミュニケーションがとれていないと感じる。これは親子間でも見られることだ。子ども達の精神発達の中で、小学4年生当たりや思春期を迎える頃から複雑な反応を示す子が多くなる。特に女の子は言語性の豊かさから、精神的発達が顕著だ。幼児期から低学年の間で、十分なコミュニケーション能力を養っておかないと集団生活に支障をきたすことになる。それは、学校などの集団授業、集団活動に表れてくる。個人主義が蔓延る社会だが、それは、個人個人の能力が評価される社会でなければならず、自分さえよければという自己中心的な社会ではない。子ども達の中に、感覚統合の問題から精神的バランスを崩している状況が多く見て取れる。そして、精神的な部分で問題を抱える子ども達も目立つようになって来た。大人でさえ、人との接し方が解らないとでも言うのか、スマホに夢中になる人が多い。それは、場所を選ばない。一番大切な家庭でさえ。

こうした「育てにくい子」は、学習現場で大きな問題となりつつある。授業が成立しない状況はよくある。「育てにくい子」の特徴として、パニックになりやすいことだ。自分をコントロールできないし、できなくなる。以前も述べさせて頂いたが、「作られる障がい児」と言えるだろう。この数日間、新潟の保育園の園長と話す機会があった。今日もお電話を頂き、これからの幼児教育についてお話しをさせて頂いた。その中で、入園当初から、指導の難しい子がいた。そして、その子の誕生会が園で行われ、感謝の手紙を読み上げた。それを聞いていた母親は号泣し、園長だけでなくクラスの子ども達まで涙を流したと涙混じりに話された。読んだ本人も、母親にすがりつき号泣したそうだ。後に母親から園に対する感謝のことばがあったそうだ。幼児期に、こうした愛のある大人達(園の先生方)に接した子どもは幸せだ。例え親であっても我が子に対しどのように愛情を注いで上げればよいのか解らないと悩む方は多い。それは、愛を理屈で考えるからだ。愛情の伝え方など、育児書に書かれてはいない。子どもに対しての愛情は理屈ではなく本能的なものだ。まず我が子をしっかり抱きしめること。我が子の温もりを感じるとき、子どもも親の温もりを感じる。大人にも、親にも、子どもにも欠けているのはビタミン愛だ!

2014/9/19


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

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