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効果的な指導

「教材リクエスト」

 先日、ある放送関係者から「タイル」について幾つかの質問があった。非常に興味があると言うことから、タイルの多用な指導についてお話しをした。また、障がい者指導にも効果があるのではという質問に、「その通りです。」と即答した。障がい者に指導効果が見られるということは、健常児にも解りやすく有効的な指導であり教具であるという証明でもある。実際に、この1年足らずで、タイル指導は、「タイル算数」という教材と共に、繰り上がりの学習などで大きな成果を上げた。タイルの発展性は大きく、低学年でしか使えないと思われていたが、掛け算指導に使われると、様々な算数の指導単元に使用可能であることがわかってきている。というより子ども達にとって解りやすく、そしてタイルを動かすことで問題解法のイメージ化ができるという面が見られるようになって来た。いわゆるフィジカルな学習と、イメージ学習がタイルを通して可能となってきたと言える。

 タイル指導はこれまで難しいと敬遠されてきた。それは、難しいと言うより「面倒くさい」というのが指導者側の本音であった。また、タイルを集団で学習する事は不可能だろうという意見もあった。しかし、先日行われた勉強会で、初公開された保育園の実践ビデオはそうした批判をことごとく覆す事になった。この園には、噂を聞きつけた同じ保育園や幼稚園、学校から見学依頼が絶えないという。既に殆どはお断りされていると聞いた。たぶん、見よう見まねでこの園を模倣しても無理だと園長が判断されたのだろう。ここまで来るには先生方の努力は並大抵にものではない。職員採用の際、意識の低い希望者は1日持たないという。だからこの園に就職する先生は、それだけで一流と言える。現職員は超一流ということになる。年長児の義務教育化が迫っている今、全国の園長の本気度が試されている。

 この園を是非見学したいという先生方がいらした。私が同伴することを条件に見学を許可して頂いた。何を目的に見学されるか、それをどのように活かされるのと言う事前の確認がされるほど、見せる園の本気度が伝わってくる。ビデオに写し出された年長児は、全員がタイルを使い、プリントにある計算問題を解いていた。30人を超える園児達が一斉にタイル操作をしている教育現場は圧巻だ。

 多くの方から、先生方から、具体的な教材開発の依頼が後を絶たない。「タイル算数」の続編である「引き算編」から、単位換算が苦手な子ども達向けの「単位換算練習帳」、これは、フラッシュカードと平行して指導できるようにという条件が付いてきた。効果的な学習法と教材、学力新時代を迎えた時だからこそ新たな視点で開発がされていく。学力差は広がる一方だ。反面、できる子ども達対象の教育改革が目立つ。障がい児が理解し、できるようになる指導法による指導と教材の存在は、学力低下に喘ぐ子ども達に大きな手助けとなるだろう。開発する側の力量と責任が問われている。当分、多忙な毎日が続きそうだ。

 その後も、園の見学申し込みの依頼が来ている。申し訳ないが、現在、全てお断りをしている。園の指導をしている立場から、見学は園児にも先生方にも大きな負担がかかる。今後、できれば状況を見て見学の希望を募りたいと思う。

2014/10/16


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

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