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親になるために

「親教育論:幼児教育の主体は?」

効率化、この言葉は、経営・経済、そして、教育でも使われます。経営の効率化、学習の効率化など皆さんもお聞きになった事があるでしょう。しかし、お隣韓国の客船セウォル号沈没事故は、極端に走った経営の効率化が招いた結果であると言われています。同時に、モラルの低下も大きな問題となり始めているようです。SNSを使い、生存者を語る救助依頼は後を絶たず、これに関する詐欺メールまで出始めています。極端な通信ネットワークの普及の影に、成長仕切れない若者達の姿が見えてきます。我が国も決して例外ではないでしょう。

私は、教育に効率という文字を使いたくありません。このことは最近強く思うようになってきました。効率的な学習法など、学ぶ事に効率などあり得ないと思っています。楽して学ぶ事もあり得ません。同じ文字を使うとすれば「楽しく学ぶ」でしょう。昨日のコメントにもありましたが、優秀という文字を「優れた」と読むことなく「優しに秀でた」と読む事で、「優秀な人」という認識は大きく変わります。また、両親に対するコメントとても嬉しく思いました。この場を借りてお礼申し上げます。双葉塾は四国の徳島になる塾で、温厚な塾長元木先生が中心となって教育活動を実践されています。安部先生はその中心的なお一人です。

教育を長い間実践していくと、「この指導で良いのか?」と疑問を持つことがあります。それは、その都度、社会で起こる様々な事件などが人間の犯す問題だからです。人間の性格が、胎児の際母親が持つ意識、感情で左右されるという調査結果は、益々基礎教育の重要性を世に示したと思います。「胎教」は現代社会に必要な親子の学習環境を作り上げると考えられます。生命の神秘、そして生命の尊厳を、胎教を通して学ぶ必然性を感じます。男女は、子どもを妊娠し、そして出産することで親になるのは2世代、3世代が同じ家で暮らしているからです。親になると言うことを、我が子の祖父母から学ぶのです。これが、子育ての伝承です。しかし、現代社会は核家族化しています。この伝承は途切れ、祖父母の声はいつしか育児書に取って代わりました。平均的な子育て論では、我が子に通じるはずもなく、育児ノイローゼとして母子を苦しめることになります。

胎教、そして、幼児教育と継続される教育の流れは、親になるための学習であり、心構えをする大切な時期なのです。子どもに取って、今の環境は決して住み心地の良い所ではありません。我が国の夫婦の3組に1組が離婚しているという事実は親子の関係に大きな影響を及ぼしています。片親の家庭では、親子共に経済的、精神的負担が過重にのしかかります。家庭とは、安らぎの場であり、自分の居場所を最も感じる所の筈です。両親がいて、家庭の基礎を築き、子どもが生まれて、それぞれの役割を共に担う。こうした小社会の環境が、誕生後に引き継ぐ人間形成・人格形成の場となります。しかし、現代社会では、未発達な大人の存在が目立つようになってきました。公共の場で見かける「親になりきれない人」が我が子に罵声を浴びせるシーンに心が震えます。

胎教、そして幼児教育は、知的な学習の場であるのですが、実は、親になる為の場であるべきだと思います。例え第一子がいたとしても、兄弟・姉妹の子育ての為に親が学ぶ場であるべきです。子どもとの接し方、遊び方、言葉のかけ方、育児相談等が混在したコミュニティーであるべきかも知れません。教育改革と叫ばれていますが、私は、こうした胎教・幼児教育に加え、小学生、中学生の性教育も重要と考えています。生命の神秘、生命の尊厳をまず教育として十分指導し学習して貰う必要があるのではないでしょうか。虐待、虐め、育児放棄などを根絶する為にも、教育には子ども達の将来を見据えた大きなビジョンが必要です。

2014/4/27


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川先生監修!

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