魅惑のポテチ
まるちゃんは、朝晩のかりかりドックフードしか食べなかった。
人間の食べ物には興味がない。
しかし!
唯一、狂喜乱舞する食べ物があった。
某有名菓子メーカーのポテチ。
姉と半分こしておやつでよく食べていた。
袋を開ける音がすると、私の横でローテーブルに前脚を置き、ぴょんぴょん跳ねながらおねだりする。
小さく砕いた欠片をあげると、急いで咀嚼嚥下する。
なぜかわからないが、このポテチだけ、異常に欲しがっていた。
当時、子供だった私はまるちゃんが喜ぶからと小さな一枚を小さくしてあげていた。
今なら絶対に食べさせないけどね。