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ななまん

 我が家に来た頃は、先住犬が使っていたサークルがななのお部屋になっていた。 
 半分のスペースはおトイレ、半分は寝床になっていた。  
 大判のバスタオルをひき、あご乗せ出来るようにもう一枚の大判バスタオルを半円狀にして置いていた。 
 その中に小さな躰を入れ寝るのだが、気が付くとお腹を出して脚をピクピクさせながら熟睡していた。 
 不満があるときは、バスタオルにあご乗せ、とてもつまらない顔をする。 
 そして、遠くを眺めたまま微動だにしないアピールを、我が家では「ななまん」と呼んでいた。

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