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集大成

 一番初めに迎えたコは、マルチーズ。

 名前は、まるちゃん。男の子だ。

 超未熟児で、成犬になっても片手に乗るくらいの小ささだった。

 老衰だったが、寝静まった時間帯にひっそりと死んでしまい、たった八年の寿命だった。

 獣医いわく、

「よく八年も生きたね」

 だった。

 数年後、家族がシー・ズーを飼いたいといい、ブリーダーさんから迎え入れたコの名前は、ぴーちゃん。男の子だ。

 生後、二ヶ月以上三ヶ月未満ほどで我が家に来たのが、成犬かと思うくらい、大きなコだった。

 十四年と数ヶ月の寿命で、老齢期には心臓が悪かったり痴呆が出てきて、最後は動物病院で母に看取られて死んでいった。

 ななはペットショップから迎えるにあたり、家族も年を取り、このコが最後になるねと話していた。

 ななが我が家に来る頃には世の中、ペットブームでショップも増えていたこともり、我が家に来たコの中では、おもちゃ、服、マンマ、おやつなどなど、ダントツで充実していたと思う。

 それもこれも、このコが最後だと思うと、やれることはやってあげたいから。

 でも、もともと皮膚疾患があったので、癌を患ってしまい、十一年と四ヶ月の寿命になってしまった。

 最後はお家で、家族全員で看取ることができた。

 数十年にわたり、三匹ともその時々でやれることはやってきたつもりだ。

 細かいことでもっとやれたのでは? と思うことも多々ありはするが、やり切ったと思っている。

 だから、最後にななを送り出したとき、我が家のペットライフの集大成だと思った。 

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