にわかトリマー
二回目の大病を患ったななの美容関連、要はトリミング問題が突如、浮上した。
後ろ脚が不自由になったななは、立つことがままならなくなったので、トリマーさんから、
「うちではちょっと難しいです」
と、いわれてしまったのだ。
歩いて行ける距離にあるこのお店。
ななのことを考えると、ここを逃しては駄目だど、食い下がってみた。
「先生のカットがいいんです!! 私にできることはお手伝いします!」
と、ゴリ押しをし、
「じゃあ、ななちゃんの躰を支えてもらっててもいいですか?」
「OKです!!」
もともと、シャンプーは家で済ませてからカット、耳掃除、爪切りをお願いしていたので、それだけならやりますとも!
そこからななが亡くなる4ヶ月の間の数回分、最初から最後まで、ななのトリミングの様子を見ることができた。
当のななは、
『なんでいるの?』
と、不思議そうな顔をしていた。