カメラを向けると……
ななが我が家に来たすぐから写真や動画を撮りまくっていた。
必ずカメラを携えて、ななのお世話をしていた。
……の割には、決定的な可愛さを撮りそこなったり、神がかった可愛さを撮りそこなったり。
そんなときは心の中で、
『私のバカモノ!』
と、何回罵ったことか。
成長し反抗期に入ると、デジカメのファインダーを向けると目を逸らすようになってしまった。
ところが、姉のスマホを向けると知らん顔して気にする様子もない。
それを見て、
「かなり、しつこく写真やら動画やらを撮っていたんだなぁ、私」
と心の中で謝りつつ、隙をみてはコソコソとななの写真や動画を撮り続けていた。
だから今でもななの動く姿や、若かりし頃のななの姿を見ることが出来る。