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LearnLM の概要

以下の記事が面白かったので、簡単にまとめました。

How generative AI expands curiosity and understanding with LearnLM


1. LearnLM

LearnLM」は、Gemini をベースに人間の学習用にファインチューニングされたモデルです。技術レポートでは、教育向けの生成AIを改善するためのアプローチを紹介しています。

教育者やその他の学習専門家と協力し、次のような学習科学の原則をモデルとそれが支える製品に取り入れています。

・能動的な学習を促す
タイムリーなフィードバックで練習と健全な努力を促す。
・認知負荷を管理
関連性のある、構造化された情報を複数の方法で提示。
・学習者に適応
関連する教材を基に、目標やニーズに合わせて動的に調整。
・好奇心を刺激
学習の過程を通じて意欲を高めるために、関心を喚起。
・メタ認知を深める
学習者が進捗を振り返る計画を立て、監視し、支援。

2. 使用している製品に LearnLM を導入

「LearnLM」は、「Google検索」「YouTube」「Geminiとのチャット」など、現在すでに使用している製品の学習体験を強化し、単に答えを提供するだけでなく、理解を深めるのに役立ちます。以下にいくつか例を挙げます。

・Google 検索
ボタンをタップしてAI概要を自分にとって最も便利な形式に調整することで、複雑なトピックを理解できるようになります。言語を簡素化したり、分解したりすることもできます。

・Androidの Circle to Search
スマートフォンやタブレットから直接、数学や物理の文章題を解くことができます。今年後半には、記号式、図、グラフなどを含むさらに複雑な問題も解けるようになります。

・Geminiとのチャット
「Gems」は、あらゆるトピックのパーソナル エキスパートとして機能できる「Gemini」のカスタム バージョンです。既成の「Gems」の1つである「家庭教師」は、ステップバイ ステップの学習ガイダンスや、クイズやゲームなどの役立つ練習アクティビティを提供することで、知識の構築をサポートします。

・YouTube
会話型AIツールにより、学術動画の視聴中に比喩的に「手を挙げる」ことで、明確な質問をしたり、役立つ説明を受けたり、学習内容に関するクイズに答えたりすることが可能になります。これは、Geminiモデルのロングコンテキスト機能により、講義やセミナーなどの長い教育動画でも機能します。これらの機能はすでに、米国の一部のAndroidユーザーに展開されています。

3. LearnLM で学校向けの生成AI体験を構築

Google Classroom の新しいパイロットプログラムを通じて、教育者と直接協力し、授業計画のプロセスを簡素化および改善する方法を検討しています。授業計画は教育において重要でありながら時間のかかる要素です。これらの機能は、教師が新しいアイデアや独自のアクティビティを発見し、魅力的な教材を見つけ、生徒一人ひとりの状況に合わせて授業やコンテンツを差別化するのに役立ちます。教師の魔法に取って代わるテクノロジーはありませんが、AIを意図的に、思慮深く適用すれば、教師の能力を高めることができ、教師は自分自身と生徒に投資する時間を取り戻すことができます。

4. 学習を促進する2つの実験ツールの紹介

「LearnLM」と既存の製品に加えて、学習を拡張する新しいツールも構築しています。

4-1. Illuminate

研究論文を短い音声会話に分解する新しい実験です。数分で、AIが生成した 2つの音声による会話で音声を生成し、複雑な論文からの主要な洞察の概要を提供します。

4-2. Learn About

高品質なコンテンツ、学習科学、チャット体験を統合することで、情報がどのように理解に変わるかを探る新しいLabs体験です。質問すると、写真、動画、Web ページ、アクティビティを通じて、自分のペースであらゆるトピックを案内してくれます。また、ファイルやメモをアップロードして、途中で説明を求めることもできます。

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