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Vol.1③ 東大入学への軌跡 〜なぜ? どうやって東大に?!〜

Vol.1② 東大入学への軌跡 〜なぜ? どうやって東大に?!〜

東大入試で繰り返し問われる「なぜか」と「どういう意味か」

そしていよいよセンター試験ですが、受けてみていかがでしたか?

センターの日は、降った雪がまだ固まりで残っていて、会場も家から遠くて、滑りながら行きました。
受験生なのに本当に何度も滑って(笑)。

センターは、トータルで8割8分から9割取れると自分としては上出来かなと思っていました(900点満点で792点から810点に当たります)。

本番で800点取れたので、まずは「足切り」も回避できただろうとひとまずほっとしました。

※センター試験で一定の点数以下だと志望する大学を受けることができなくなることを、いわゆる「足切り」といいます。

9割近い! すごいじゃないですか!
これで二次試験も行けるという自信が出たのでは?


いやいやいや、東大はセンターと二次試験の点数配分が1:4で、圧倒的に二次試験の比率が高いんです。
センター試験の得点は900点を110点に圧縮して換算されるので、センターが良くてもまったく気は抜けません。
そもそも、800点って東大受験生には高くもない点なんですよ。

でも、センター試験で一番つらかったのは、科目が多いとか緊張感がとかじゃなくて、二日間朝から夕方まで狭くて堅い椅子に座りっぱなしだったことです。
腰が痛くなりました(笑)。
物理的なつらさです(笑)。

あはは。そしてセンターが終わって、東大に願書を出されたわけですね。

そうです。
言葉では「東大の二次試験」といっても、センターは東大の試験ではなくて、二次試験ではじめて東大の試験になるんです。

佐々木さんは東大文一(文科一類)を受験されましたけど、文一は合格者最低点も平均点も文科で一番高いですよね?

高かったと思います。
ここ2年くらいは年度によって違ったりもしているみたいですけど。

ただ、文一に入っておくと、「進振り」(2年生までの成績によって3年生からの進学先を決めることができる「進学振分け」という制度)で多少有利かもしれないと聞いていたので、その方がいいなと思って文一にしました。

自分の場合は「現役」とか「浪人」とかいう受験生ではないわけで、絶対に今年受からなきゃというのでもないし、それよりは入ってからの選択に自由がきくほうがいいなと思ったんです。
まだどの学部に進むか決めていなかったので。

東大の試験って、どういう形式なんですか?

全部記述式なんです。
科目は、文科の場合は、英語・国語(現代文・古文・漢文)・数学・社会で、社会は世界史、日本史、地理から2科目。
私は日本史と地理を選択しましたけど、この社会2科目が重かったです。

記述式って何を書くんですか?

受験勉強をしていて、東大の試験は結局、どの科目でも共通して聞かれることがあると分かってきました。
それは、「なぜか」と「どういう意味か」なんです。
実質的には、このふたつがどの科目でも繰り返し問われているように思います。

ということは、たとえば歴史だと、年号や人名や事件名を答えさせるとかではなく?

その場で考えさせる問題が出るんです。
歴史だと、見たこともないような史料がいきなり出されて、これが起きたのはなぜか、とか、これはどういう意味か、を答えるとか。

大きな流れや背景は当然知っていないと答えを導き出せませんが、いわゆる詰め込み勉強というか、丸暗記はまったく必要とされないタイプの試験だと思います。

なるほど。東大の試験は、暗記ではなくて理解と思考力が必要ということですね。
実際受けてみてどうでしたか? 手応えは?


今回は無理だろうと思っていました。
でも、だめなら来年も受ければいいしと思って、気楽に受けました。

東大キャンパスで東大の試験を受けたこと自体を楽しんだ感じです。
試験はまったく手応えなかったんですけどね(笑)。

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▲ 合格発表の日、掲示板の前で

そうなんですか!
では合格発表の日はどんなお気持ちでしたか?


合格発表は本郷キャンパスに掲示されて、ネットにも載るんですが、どうせ受かってないんだからわざわざ出向く必要はないと思ってました。

ネットも、すぐ見る気はしなかったんですが、いちおう確認しようと見てみたら、信じられないことに自分の番号があったんです。
「え、嘘」と思って(笑)。

で、掲示板を確かめに本郷に行ったんです、ネットは信用できないからなって(笑)。

キャンパスに着いた頃はもう夕方で、昼間はきっと賑わっていたはずの掲示板の前には誰もいなくて。

自分の番号はたしかにあったので、「ああ受かったんだ……」と不思議な気持ちでした。

合格自体には実感がなかったんですが、「胴上げのチャンス! 誰かー! ここで私を胴上げしてー!」とは思いました(笑)。
早い時間だったら運動部の学生さんがしてくれたはずなんですが……早く行っておけばよかった。
一生に一度の胴上げ体験になったのに、惜しいことをしました(笑)。

それは残念でしたね(笑)。でもおめでとうございます!
じゃあ手応えがなくても、点数は良かったんじゃないですか?


試験当日の感触よりは得点できていたみたいです。
ちょうど文一合格者の平均点より少し上くらいでした。

こうして、佐々木さんはめでたく東大生になられたわけですね。
まだまだ伺ってみたいことが盛りだくさんです!

次回は、東大生となった佐々木さんのキャンパスライフについてお聞きしていきます!



お読みいただいてありがとうございます。
次回に続きます!
Vol.2① 駒場のキャンパスライフ 〜東大1年生スタート!〜



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