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【『手帖』と手“帳”(30)】(美術鑑賞の日々を小説風に綴る月刊誌『平岡手帖』クラウドファンディング 30日目)

特にここ数日は、クラウドファンディングの“伸び”に一喜一憂してしまって、肝心の文章を書くエネルギーが削がれる…!(なんて言いつつ、展示を見ることにはまったく影響がない)ということでなるべくチェックしないようにしていたが、それでも動向を何となく追っていたのは、つぶさに確認している父が、「〇人増えて○○%になったよ!」と伝えてくるからだ。4月はずっとこの調子だったので、始まった当初はうっとうしいばかりだったけれど、ことここに至ると精神衛生上たいへんありがたい。

先ほども、「128人、91%になってるよ!」と一旦仕事から帰ってきた父が教えてくれて、11時半現在、1,559,055円にものぼるご支援をいただいております。まだ残り12時間ありますが、これまでにご支援くださった方々、作品やコメントを提供してくださった方々、拡散にご協力くださった方々…本当にありがとうございました。ご検討中の方も、ぜひこの機会に定期購読をしていただけますと幸いです。

今日はアトリエ・トリゴヤ/ナミイタで知り合った石黒和夫さんの展示を見に、巣鴨の【ギャラリー&クラフト杜(もり)】というギャラリーへ行くつもりで、それで、4月分の展示巡りはおしまいになります。

5月末にお届け予定の『平岡手帖 4月号』は、4月中にお伺いした47件ほどの展示・イベント・トーク…に、(昨年末に被災した)ナミイタの片付けや、関わっている企画の打ち合わせ、『手帖』繋がりで出演したツイキャスやポッドキャスト…などの個人的な出来事も織り交ぜて、だいたい12000~13000字、30~40ページほどになる予定で、もちろん各月によって出来事が全然ちがうはずですが、だいたいこのぐらいのボリュームの文庫をひと月に1冊、特製の透明封筒に入れてお届けします(ちなみに発送作業は我が家、父と母が行う手はずになっていて、パンダ好きの母にちなんで“パンダ工房”と自称しています)。

…なんて書いている内に、またおひとりご支援いただいて、129名になりました。ありがとうございます。クラファン、ということでつい金額に目がいってしまいますが、制作委員会の佐塚さんは最初から全然そういうところがなくて、定期購読300名を掲げておりました。その300という数字が、どう出てきたのかはわかりませんが、300名、という人数の持つ手触りが、何か佐塚さんの琴線に触れたのでしょう。
佐塚さんは、ちょうどコロナ禍が日本でも現実味を帯びてきた2020年の2月1日(土)から3月14日(土)にかけても、『国立奥多摩美術館 “国立奥多摩湖“ 〜もちつもたれつ奥多摩コイン〜』(場所は、“旧” gallery αМで、地下神殿のように柱の林立する空間が今も恋しい)という展示を、大勢の方たちと一緒に作り上げていて、なおかつ、「奥多摩経済圏」という形で、来場者にも門戸を開いていて私もその時参加した。その時、佐塚“館長”とは話をしたけれど、実際、佐塚さんと改めて出会うのはそこからだいたい1年後くらいだし、「奥多摩経済圏」に参加するとき、たしか特技を記入するのだけれど、まだ文章も書いていなかったから、苦し紛れに「料理」と答えた。今もそれがhttp://okutamaco.in/ に記載されていて恥ずかしくなることがたまにあるけれど、自分の中での変遷が刻まれているようで、すごく良いタイミングで、現代美術や、奥多摩美や、佐塚さんに出会えた気がしている。

「奥多摩経済圏」を、コミュニティと言ってしまうとちょっと重たい気がして、もっと何か、近しい好奇心を持った個々人の交差点、みたいなものだと思うけれど、その感じは、『手帖』もある意味で引き継いでいる気がする。私・平岡が『手帖』の著者ではもちろんあるのだけれど、それこそ交差点のように、この『手帖』経由で、誰かと誰かが出会ったり、「このぐらい自分で書けるや」と新しい、もっと面白い手記が生まれたりしたら嬉しくて、この『手帖』は小説の心地で書いていくつもりだけれど、カタログ、的なものかもしれない。
その感じは、小学生の頃、『コロコロコミック』発のホビーやゲームで友達を作っていったこととも近しいかもしれないし、本格ミステリにハマっていた大学生時代、地図帳のごとく参照していた『本格ミステリ・ベスト10』とも通ずる気がして、今、もはや興味は全く変わってしまったけれど、本によって人と繋がったり、広大なジャンル世界を歩いたりした経験が、根底にはあるのかもしれない。誰かにとってのそんな本になれるよう、まずは一年間、『手帖』を書き続けたいと思います。(おわり)

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【クラウドファンディングはじまります!】

本日から『平岡手帖』定期購読者を募る
クラウドファンディングを開催いたします!

詳細は「平岡手帖」アカウントプロフィールに記載のURLからご確認ください
@hiraokatecho

○『平岡手帖』
○場所:CAMPFIRE
○クラウドファンディング期間:2024年4月1日〜4月30日(予定)
○目標金額:170万円(定期購読者300人)
○企画:平岡手帖制作委員会、ハンマー出版、額縁工房片隅

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『平岡手帖』について。

1年のうち300日以上を美術に出会うために歩き回っている平岡希望さん。ここ数年は、毎年600カ所以上の展覧会に足を運び、その空間とそこにある作品1つ1つを熱心に鑑賞している。その動向はSNSでなんとなく目にしていた。最近では、かなり長い文章で美術との出会いを克明に記している。しかし、平岡さんの全貌は謎に包まれている。日々どんな生活をしていて、どんなふうに動いて、なにを考えているのか。そして、その美術への熱量はどこからくるのか。僕はずっと気になっていた。美術と出会うために、全てを注ぎ込んでいるような人。そんな人が、1人くらいこの世の中にいてもいんじゃないか。いや、いてもらいたい。そして、そんな生き方を応援したい。そんな思いを数人と話しているなかで、平岡さんの手帖を公開して、日々の美術との出会いを記録発信していく『平岡手帖』という企画は面白いんじゃないかという話になった。平岡さんに話してみると、ぜひやってみましょう、という事になった。展覧会とは、オーロラのようなものだ。その時その場所に行かないと出会えない。そして、その一瞬の会期が終わると風に吹かれた塵のように消え去ってしまう。そんな儚い展覧会というもののアーカイブとして、この「平岡手帖」が、もし5年、10年、続く事ができたならば、未来において日本の美術シーンを語るうえでの重要な資料になるのではないかと夢想する。そして、美術に出会うために自らの全てを注ぎ、歩き回っている1人の人間のドキュメンタリー・ノンフィクション小説として読むことも出来るだろう。平岡さんの1ヶ月を1冊の小説のような形にまとめて、それが1年間12冊、毎月送られてくる。今回のクラウドファンディングでは、そんな『平岡手帖』の定期購読をしてくれる人を募りたい。

この「平岡手帖」を定期購読するという事は、少し大げさかもしれないが、美術という1つ1つの小さな出来事を、1人の存在を通して美術史に小さく書き残していく、そんな事への協力になる。ぜひ、多くの方に平岡さんのそんな生き方を応援してもらいたい。

きっと今日も平岡さんは美術に出会うため歩き回っている。こんな人この世の中になかなかいないと思う。だからこそ。ぜひ『平岡手帖』の定期購読をしての応援、よろしくお願いいたします。

(平岡手帖制作委員会_佐塚真啓)

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