イトコが100人、私の家族のかたち
私は誰かと仲良くなると、「どんな子育てしてもらったの?」「のぞみの親に会ってみたい」「素晴らしいご両親ね」なんて言っていただくことがよくある。
えぇ、そうなんです。
本当に素敵な自慢の両親なんです。
これまでずっと失態・反省・やらかしのオンパレードで、いつ生きてく自信喪失してたっておかしくない私の人生なのに、常に前を向いて、いっぱい笑って、真直ぐ生きていきてこれたのは、家族のお陰でしかないと思っている。
(ちなみに私の姉の愛ちゃんも、私に負けず劣らず日々色々やらかすサザエさん)
私がバイクで事故って救急車で運ばれようが、宿泊先も決めずに海外1人旅しようが、お酒飲みすぎて寝ゲロしようが、資金もないのに起業しようが、私は両親に何かを否定されたり反対されたりした記憶が一切ない。
いつだって私を受け入れ、肯定してくれ、全力で応援してきてくれた、洋くんと良子ちゃん。
私は私のままで素晴らしいということ。家族って、「ここさえあれば大丈夫」という心の安全地帯であるということ。自分の幸せや喜びを真直ぐシェアできる居場所であるということ。
圧倒的な愛と共に教えてくれた。
「家族」は、辞書によると「夫婦とその血縁関係にある人」だから、私の家族はいわゆる世間一般的な家族だ。
でも、「家族」って本当は色々なかたちがある。
アリフの村(ジャワ島)に初めて遊びに行った時、出会う人・知り合う人、誰でもとにかく「家族」「イトコ」だと紹介された。
この人も家族。あの人も家族。
こっちもイトコ。そっちもイトコ。あっちもイトコ。
いやいや、村中100人がイトコって…。
「紹介が面倒くさくて、全員イトコで家族ってことにしてない?」と突っ込んだら、「え…?だって村の人は全員イトコだし家族だよ。何を言ってるの」と、キョトン顔で返された。
----そう、アリフの村では「血がつながってる」から家族なわけじゃない。
血縁関係なんかなくたって、「村に生まれたら家族」「私の子どもじゃなく、みんなの子ども」「歳の近い人は全員イトコ」だ。
血縁や戸籍によって結ばれる「家族」ではなく、村・コミュニティによって結ばれる「家族」のかたち。
よく最近「自己責任」とか言われるけど、何かあったら「村責任」になるアリフの村。孤独やお一人様とは無縁の村だ。
まぁだから正直面倒くさいことも色々あるわけだけどw、誰もが安心して、みんなと幸せや喜びを広げていられるって、すごく美しい家族のかたちだなぁと、遊びに行く度に思わされる。
-----血縁が関係ないアリフの村だけど、この世の中は、たとえ血縁関係があったとしても、「家族じゃない」場合もある。
血が繋がってたって、同じ家に住んでたって、名字が一緒だって、家族になるのが難しいことは結構あることだ。
「家族」や「結婚」といった制度や紙に、保障された幸せがあるわけじゃない。「家族は仲良くあるべき」とか「家族だから理解し合えるはず」というのも思い込みかもしれない。
生きていくために、前を向くために、家族との距離をとり直したり、受け流したりすることが必要な人もたくさんいる。
(例えば、アリーヤのママは、新しくできた彼氏と一緒に暮らし、アリーヤとは離れて暮らすことを決めた。アリーヤはバンドゥンでおじいちゃんと2人暮らしをしている)
家族の定義・かたちが多種多様化する現代。
必ずしも両親がいる必要はないし、兄弟の血が繋がってなくたっていい。自分のご近所100人全員がイトコってのも悪くない。同性婚もいいし、養子もいいし、別居したっていい。
私達の中にある、家族の概念はどんどん変わってきている。
私が住むバリ島のNidoシェアハウスやご近所さんには、「血のつながる」家族がいない人が結構いる。
いたとしても、一緒に暮らせなかったり、暮らしたくなかったり、色々な事情がある人が多い。
「家族には色んなかたちがある」「みんな違ってみんないい」とは言えど、自分のママがほしい子だっているし、それぞれに悩みや苦しみもあるわけだけど…、
でも、今ここにいるみんなは、私も含めて血縁関係なんかないけど、お互いがお互いのことを本当に大事な「家族」だと思って、一緒に生活している。
みんなでお腹よじれるほど笑い転げ、たまに泣いたりケンカしたりしながら、衣食住を共にする毎日。
人間関係なんてどうなるか分からないから、数年後にはぎくしゃくしてる可能性だってあるわけだけど、現状こんなにも大切な大家族が自分にできて、たくさんの時間を共有できて、本当に有難いことだなぁと思う。
人を愛し、人に愛されることで生きる力がわいてくる単純な私だから、ただただ幸せ感じる毎日でしかない。
----家族って、「ここさえあれば大丈夫」という心の安全地帯であるということ。自分の幸せや喜びを真直ぐシェアできる居場所であるいうこと。あなたはあなたのままで素晴らしい存在だということ。
ここの家族みんなも、そんなこと感じてくれてたらいいなぁなんてことをしみじみ思うお正月。
さ、2021年の幕開け!
今年も「そんなこと起こる?」な波に巻かれながらw、おなかの底からたくさん笑って、心はずませ、大家族みんなで面白おかしく生きていこうと思う。
新年はついつい「何をしたいか」な抱負にフォーカス当てがちだけど、「どんな気持ちでいたいか」をとことん大切に。
その先に、ちょっとだけ優しくて明るい世界が広がっていくことを期待して。
Life is better when you are laughing.
Peace out 2021!!