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小さな部屋

【小さな部屋】
oil on canvas
size 27㎝×22㎝

小さな部屋に
夕日が差し込み、
部屋のあらゆるものを照らしている

本当に大事なものは案外少ない

他人から見たら殺風景に見えるような
素朴な部屋だけど
そこには自分にしかわからない幸せが詰まっている

だれかが良いと言ったものではなく
自分が純粋に心動かされるもの

それを目にしたり考えたりすると
心があたたかくなるもの
そういうものを大事に生きる

比較するから突然色褪せて見える

自分だけのお気に入りを見つける旅

****

この絵はほぼ初めて油彩絵の具を扱った作品
(高校生の時に授業で1枚くらい油彩画描いた気がする)

それまでは色鉛筆や水彩でお絵描きする程度だったので
この絵の具の扱いの違いにかなり戸惑った

道具も使い方よくわかんないし、
筆も数本しかないし、
思い通りに線は引けないわ、
思った色はでないわ、
下の色は消えちゃうわ、
乾かないわ、
なんじゃこりゃ〜と思いながら描き、
子供のお絵描きのような絵に仕上がった

子供が初めてクレヨンや絵の具を使ってお絵描きしたりするとき、
こんな感じなのかなぁと思う

自分のイメージとは
ずいぶんかけ離れた仕上がりになった

あまりに拙いので、
自分だけの思い出として誰にも見せずにずっとクローゼットの奥にしまってあった

でもこんな仕上がりなのだけど
何故か自分でも見入ってしまう

絶対に売りに出すことのない
(買いたい人もいないだろうが)
ずっと手元に残しておく絵なのだろうと思う

絵は自由だからいい

こどものころから
保育園や幼稚園の時から
みんなでおんなじような絵を描かせたり
絵に関して細かく指示されたりする

たしかに"上手に"かけるかもしれないが
それのどこに価値があるのだろう

綺麗に見せたい、格好良く見せたい
ほとんど大人の都合なんじゃないか

私は
自由にさせてもらえる
(放っておいてもらえる)

そういう時に生き生きとできて、
愛を感じるらしい

当時はそれが愛だとははっきりわかっていなかったけれど。

たくさん手をかけてもらうことより
放っておいてもらう愛は気付きにくい。

最初から上手く描けなくていいのだ
この絵は上手く描けないということが良かったのだ
だからこそ、私にとって大事な絵になっているのだ

上手く描くことが目的ではなく
その絵の具の使い方から何から
手探りで、
上手くいかないなぁってごねごねしながら
自分で探求していくということ自体が
喜びなのだ

この絵を見ると
拙くて不器用で辿々しい感じだけど
一生懸命生きてるなぁって感じがする

どこまでも自分次第で自由になる世界
誰とも比較せず
自分の感性だけで
自分にとっての美しさを追求していく世界

上手くいかないなぁっていうプロセスも愛して生きていきたい

***

愛を一旦完全に忘れてしまって
愛を思い出していくゲームのようなもの

そもそも愛が何なのかさえわからない
だからその実態の無いものを探すには

子どもがたくさん躓いて転んで上手に歩けるようになって行くように
まずは愛でないものにぶつかってみないとわからない

自分のことは自分では見えないから
周りの人たちが壁となりぶつかって
その痛みを教えてくれる

その学びこそ
成長のプロセスこそ
生きる喜びであり目的そのものであるのだ

***

(いつかのメモ)

ひとりひとり違う身体+意識(ミクロとマクロと同じなので、それを宇宙と言う人もいる)を持っている
それはつまり、ひとりひとり違う真実を持っているということ
だから"正しさ"で戦うことは、そもそも無謀なことなのだ
なんの証明をしなくとも、自分の感じるもの(世界)を信じて生きていいし、
自分の真実を証明するために
他の世界を否定したり、
解らせようとしたりする必要もない
ただ、私はこう思うのです
私の真実はこれなのです、でいい。

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