超簡単・激安で作る書見台

 自作、というのもおこがましいくらい簡単に手作りできる書見台を作ってみました。きっかけはいま読んでいる『水晶宮としての世界』が重すぎたこと。いやはや、必要は発明の母ですな。

 【材料】私はほとんどを100円ショップのSeriaにて購入しました。
 ・ブックエンドL型 大・・・1点(11.0×13.3×19.2㎝)
 ・MDFパンチングボード・・・1点(約29.7×21㎝)
 ・木製ダボ・・・1袋購入、使用するのは2本(φ5×40㎜。40本入り)
 ・つづりひも・・・2本(約45㎝。これのみ購入場所不明。ただしボードの穴に通る程度の細めのひもなら何でも良いです)

①MDFパンチングボードを2つに切る。
 MDFパンチングボードを縦長に2つに切ります。すると、約29.7×10.5㎝のボードが2枚できます。
②ボード2枚をひもで結ぶ。
 その2枚を重ねて、長辺の一番手前・一番外側の穴を、右側と左側、それぞれひもで結わえます。緩く適当に蝶々結びで。ひもの輪っかは短辺側(外側)でなく長辺側(手前側)を通るようにしておきます。
③上下のボードの間にブックエンドを差し込む。
 2枚重ねで結わえたボードの、長辺奥側(ひもで結んでいないほう)からブックエンドを差し込みます。L型の短いほう・長いほう、お好みでどちらを差し込んでも構いません。
④ボードのほど良い位置にダボを2本差し込んで、〈ページ止め〉にする。

 で、完成!です。
 ちょっと面倒なのは①のボードを切るところ。私はカッターナイフで何度か切り込みを入れてから、手元にあった園芸用ののこぎりでぎこぎこ切りました。切り目はなかなかにヨロヨロしていて手作り感満載ですが、まあ、自分で使う分には支障ないかな、と。

 使い方は、上のボードに本を置いて、見たい角度にブックエンドを倒します。このときブックエンドの角の部分が下のボードのほど良い位置に乗っているよう、〈上のボード+ブックエンド〉を前方にスライドさせながら倒します。で、倒す角度はひもの締め具合で調整します。そして最後に、実際に本を開いてみて、ダボの位置がほど良いかどうか、確認・差し直しします。
 要は、本の重みで後ろに倒れそうになる〈上のボード+ブックエンド〉を前方のひもで引き戻し、シーソーみたく、バランスさせる。そして下のボードには本の重しを載せることで浮き上がるのを抑える、と、そんな書見台です(気が向いたら近々にでも写真を上げようと思います。ちょっといま手元にデジカメがなくて……スミマセン💦)。

 分厚くて有名な京極夏彦さんの新書とかでは確認できていませんが、500余ページの四六版(←これが『水晶宮~』)とか200余ページの新書サイズの洋書(いわゆるペーパーバック。紙質が硬い)でも使えましたので、そこそこ用途は広そうかと。
 バランスさせて使うので、本自体に書き込みしながらの読書には向きませんし、頻繁にページをめくったり戻ったりするような場合も使いにくいか知れません。重さは、重めの本のほうが安定する可能性が高そうです。もっぱら軽い本で使うなら、上のボードとブックエンドを両面テープで貼り合わせたほうが良いのかもしれません。でもそうすると分解できなくなりますから、使わないときには邪魔かもしれません。

 私は長年の書見台ユーザーで、書見台には、手を離して本が読めること・紙面が良い角度で見られることなど、実に美点が多いことをすでに体感しています。ですがいきなり新たに買うとなると、物にも依りますが、書見台はそこそこお高い。となると、すぐに、じゃあ作るか?と考えてしまうのが〈手作り人間〉のさがですが、角度調整の仕組みとか、現行のものは何気に細工が凝っていて、微妙にそのままの形では作りにくい。結果、ちょっと使ってみようかな・ちょっと作ってみようかな、のハードルが高くなる、と、私は思っています。
 今回の手作り品は500円以下の材料費で済みますし、使わなくってもブックエンドはそのまま本来の用途で再利用が可能です。40本入りのダボと切り分けたボードは、ちょっと使い途に困るか知れませんが……。
 ともかく私は、店用と家用、早速2個作りました。使い始め、ちょっとバランス調整に手間はかかりますが、読み始めると快適です。

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