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【脚本】『暗殺者の抱擁』~2017初演ver~(肆)

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毎日脚本連載三十三日目にして、ついに陥落。
晩酌で飲んだビールが大した量じゃないのに効いて寝てしまった。
朝まで爆睡。
脚本部分は下書きに準備してたのに。
誰に頼まれてやってるわけでもないのに、自分で決めたルールを守れず、少し凹んでいる朝です。

#16

大会会場。リハーサル日。
会場にやってくるマギー、ミシェル、そして真奈美と陽子。
香港文化中心のコンサートホールは全方向から囲みになった舞台。

真奈美 「すごーい!うわ、超キレー!え、え、客席が全部の方向にある!」
マギー 「そう、このホールの特徴は、囲み舞台なの。どこを向いても客席だから、踊る側も気が抜けないわ」
真奈美 「わ、そっかぁ。恐るべし香港文化中心」
マギー 「ふふ。でもね、タンゴの基本はミロンガっていうダンスパーティなの。ミロンガの時はフロアのいろんな場所で人が見てる。そう考えたら、この会場はタンゴにうってつけだわ」
真奈美 「ほう、なかなかやるな香港文化中心」

客席を見回して思いに耽っている陽子。

真奈美 「どうしたのよ、ぼーっとしちゃって」
陽子 「ん?・・・ううん、なんでもない」
ミシェル 「うわ・・・なんか緊張してきた」
マギー 「あなたが緊張することないじゃない」
ミシェル 「そうだけど」
真奈美 「で、アンソニー様は?」
マギー 「どうだろ、もう来る頃だと思うけど・・・」
真奈美 「キャー、ついに、ついにご対面!」
マギー 「とりあえず時間まで控室にいってましょう」

マギー・ミシェル歩き出す。
真奈美も後を追うが、陽子はまだ会場に。

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